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賃上げが最大の物価高対策/労働分配率向上、価格転嫁を/参院代表質問で竹谷代表

公明新聞2026年2月27日付 1面

 参院は26日の本会議で高市早苗首相の施政方針演説などに対する各党代表質問を行った。公明党の竹谷とし子代表は「賃上げこそ最大の物価高対策だ」として、生活者に重きを置いた経済政策への転換を主張。教育の無償化と質の向上、子ども・子育て政策の再構築などを訴えるとともに、4月に開催される核兵器不拡散条約(NPT)再検討会議への政府の姿勢をただした。=23面に竹谷代表の質問と首相答弁の要旨

 竹谷代表は、衆院選で当選した自民党議員に高市首相がカタログギフトを配布したことに失望や戸惑いを感じている有権者もいるとして「(首相には)自民党の古い慣習の刷新が期待されている。今回の対応についての説明と今後の姿勢が問われている」と指摘した。

 物価上昇を上回る賃上げに向けては、上場企業が守るべきコーポレートガバナンス・コード(企業統治指針)の改訂を提案。「株主への分配に偏るのではなく、従業員を尊重し、賃上げや労働分配率の向上を促す指針に」と訴えた。中小企業の価格転嫁対策では、中小受託取引適正化法の罰則や監視体制の強化を要望。建設技能労働者の労務費の値上げも求めた。

■子育て支援「控除も手当も」

 子ども・子育て政策を巡っては、0~15歳の年少扶養控除の復活と高校生年代の扶養控除の継続を組み合わせた「児童扶養控除」の創設を提唱。物価高や少子化を踏まえて「『控除も手当も』の観点から支援を行うべきだ」と力説した。

 併せて、頼れる身寄りのない一人暮らしの人への支援は「世代を問わず、これからの福祉政策の重要な柱だ」として、政府の取り組みを促した。

 市販薬と成分が似た、いわゆる「OTC類似薬」の保険給付見直しについては、昨年12月の自民、日本維新の会の与党政務調査会長間の合意に基づく患者への追加負担の検討に対し、不安の声が寄せられていると指摘。医療の質やアクセスの確保などに配慮した同年6月の自民、維新、公明の3党合意に基づいた見直しなのかをただした。高市首相は、3党合意の内容は「重要だ」と表明し「専門家の意見も聞きながら丁寧に検討を進める」と答弁した。

 教育改革を巡り竹谷代表は、高校授業料の無償化に加えて、制服やパソコン代など授業料以外の費用を支援する高校生等奨学給付金の低中所得層への拡充を強く訴えるとともに、質の高い教育の推進を求めた。

 ジェンダー平等に関しては「婚姻後も生まれながらの姓で生き続けたいと望む方々に対し、強制的な改姓を強いる現状は、生きづらさの原因にもなっており、まさに『人権の問題』だ」として、選択的夫婦別姓制度の導入を迫った。

■核なき世界へ、保有国に軍縮義務迫れ

 核軍縮を巡っては、NPT再検討会議が「核軍縮の未来を決める最大の正念場だ」と強調。「首相自ら会議に出席し、唯一の戦争被爆国として、核保有国に具体的な軍縮義務を迫るリーダーシップを発揮してほしい」と要請した。高市首相は「『核兵器のない世界』に向けた国際社会の取り組みを主導することは、わが国の使命だ」と述べ、会議の成功に向けて積極的に役割を果たすとした。

■国民生活への影響問うも曖昧な答弁

 竹谷代表は26日、国会内で記者団に対し、参院代表質問に対する高市首相の答弁を受けて「責任ある積極財政、安全保障政策の抜本的強化が、どう国民生活に影響を与えるのか、現場の声を踏まえて質問したが、残念ながら曖昧な答弁が多かった」と語った。

 一方、防衛装備品の輸出を非戦闘目的に限定する「5類型」を撤廃する与党の方針には「公明党は昨年まで、与党の中で、必要な安全保障政策は推進しながら、ブレーキをかける役割を果たしてきた。殺傷能力のある武器の輸出は慎重であるべきだ」との考えを示した。