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(支部会のために)17日に結党記念日/「大衆とともに」貫く/公明の歩みを学ぶ

公明新聞2025年11月9日付 3面

 公明党は、今月17日に61回目の結党記念日を迎えます。結党以来、野党であっても与党であっても、「大衆とともに」の立党精神のままに、生活現場から政策を立案し、福祉や教育、環境など各分野で政治を大きく切り開いてきました。改めて、結党の意義や歴史を学んでいきましょう。

■(“衆望”を担い誕生)不変の立党精神を体現/人間中心の「中道政治」軸に

 公明党は1964年11月17日に結党されました。当時、政治は権力闘争に明け暮れ、地方議会では宴会政治が横行。国政では大企業優先の自民党と、労働組合中心の社会党が保守対革新のイデオロギー対立に終始し、国民生活が置き去りにされていました。

 「庶民の声を代弁する政党・政治家はいないのか」--。庶民の切実な願いと期待、すなわち“衆望”を担って誕生したのが公明党です。

 結党以来、公明党はこの衆望に応えることを使命と捉え、「本当の大衆の気持ちをつかみ切れているのか、常に自分に問い」(井上義久・党常任顧問)ながら政策を練り上げ、一人一人の声を政治に反映してきました。それは、党所属議員に脈々と受け継がれている「大衆とともに」という不変の立党精神を体現してきた歴史にほかなりません。

 立党精神は、公明党の前身である公明政治連盟(公政連)の第1回全国大会(62年9月13日)の席上、党創立者である池田大作・創価学会第3代会長が「大衆とともに語り、大衆とともに戦い、大衆の中に死んでいく」と講演されたことが淵源です。この原点とともに、創立者が示された「団結第一」「大衆直結」「たゆまざる自己研さん」の政治家のあるべき姿を追求し続ける中で、庶民のための政治を貫いてきました。

 また、公明党が理念として掲げる中道主義は「生命・生活・生存を最大に尊重する人間主義」です。つまり、人権・生命を尊重し、生活者、人類の生存を守り抜く政治の実現であり、この理念を政治の中心軸に据える挑戦を通して、今では「『福祉』『環境』『教育』『平和』『防災・減災』の党」として認識されるまでになりました。

■(現場第一主義)調査なくして発言なし/識者「最も災害対応力ある」

 「調査なくして発言なし」「現場第一主義」は、公明党の揺るぎない政治姿勢です。暮らしの最前線で一人の声に耳を傾け、実態をつかむ総点検、調査運動は公明党の誇るべき伝統です。

 63年、悪臭漂う隅田川で、公明議員が泥まみれになりながら、し尿運搬船の船底に入り、不法投棄の動かぬ証拠を発見。全国的な公害調査のきっかけとなりました。「在日米軍基地総点検」では目的外使用を突き止め、その後の基地返還・縮小につなげました。

 2018年には「100万人訪問・調査」運動を展開。「子育て」「介護」「中小企業」「防災・減災」をテーマに調査し、新たな課題を浮き彫りにしました。

 災害が起きれば、被災地へ急行し窮状を把握。11年の東日本大震災では、政府への提言・申し入れが被災から半年間で16回766項目に上りました。16年の熊本地震での経験を通し、蒲島郁夫・前熊本県知事は「現場を思いやり、災害対応力が最もあったのが公明党だ」と評価しています。

■(ネットワーク力で政策実現)一人の声を政治に反映/地方で提案、国の制度に結実

 「ネットワークを生かした政策実現力こそ、公明党の真骨頂」(山口那津男・党常任顧問)です。国会議員、地方議員を合わせて約3000人を擁し、このうち3割を占める女性議員の存在は、多様化する時代にあって政策の「質」の向上にも大きく寄与しています。この縦と横に広がるネットワークで幅広い国民の声を受け止め、数多くの政策を政治に反映してきました。

 代表例が児童手当です。地方議員が提案し、自治体レベルで制度を作り全国に拡大。地方の動きを追い風に公明党が国会に法案を提出し、国の制度として実現しました。近年の帯状疱疹ワクチンの接種費助成も、まず東京都で実現し、国の定期接種化に結実しました。

 一人の声を地方議員が聴いて課題を明らかにし、国会議員が予算や法律を作って自治体の現場で活用。不備があれば改善する「政策実現のサイクル」で、公明党は子育て・教育、防災・減災など生活に根差した実績を積み重ねてきました。