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政権合意の実現、今後も/政治改革、不断に実行を/政府・与党連絡会議で山口代表

公明新聞2024年8月28日付 1面

 政府と自民、公明の与党両党は27日昼、首相官邸で連絡会議を開いた。席上、岸田文雄首相(自民党総裁)は、3年間の政権運営への協力に謝意を示した上で、任期を終えるまで「政策実行に一意専心当たっていく」と表明。公明党の山口那津男代表は「岸田政権の3年間で、経済や子育て・教育、外交をはじめ、多くの成果を上げてきた。多くの取り組みはこれからが正念場であり、引き続き政権合意の原点を忘れず、結束して国民本位の政治の実現に努めていく」と力説した。

教育無償化拡充など子育てに安心広げる

 山口代表は、自公連立政権合意に盛り込んだ経済再生の成果に触れ「高水準の賃上げや最低賃金の大幅な引き上げを実現し、持続的な賃上げによる所得増、実質賃金プラスに向けた好循環の流れをつくった」と評価。その上で、政府に対し「この流れを確かなものとするため、物価高対策などに万全を期してもらいたい」と要請した。

 子育て・教育支援の成果では、「こども未来戦略」を策定して施策の大幅な拡充を実現したと強調。「引き続き施策の効果検証を行いつつ、若い世代の所得向上や教育無償化のさらなる拡充など子育ての安心につながる取り組みを」と訴えた。

 能登半島地震からの復旧・復興に向けては、生活再建に総力を挙げるよう要望。さらに「南海トラフ地震や頻発する豪雨、台風にも万全の備えが必要だ。政府の司令塔機能を強化するとともに、避難所の環境整備の推進など一層の取り組みをお願いしたい」と求めた。

■(首相表明)能登復興へ9月上旬に予備費の活用を決定

 岸田首相は、能登半島地震の復旧・復興へ「9月上旬をめどに第6弾となる予備費の使用を決定すべく調整している」と報告した。

 自民党派閥の政治資金問題について山口代表は「政治の信頼を取り戻すには、不断の政治改革により、国民の共感と納得を得ていく必要がある」と指摘。「(政治資金をチェックする)第三者機関のあり方などの課題に早急に結論を出し、実施できるよう与党として取り組む」と強調した。

 一方、今後の外交日程について岸田首相は、日韓シャトル外交強化の一環として、韓国訪問を調整していると報告。また、9月下旬に米国で開かれる国連総会にも出席する意向を示した。