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医療的ケア児の支援厚く/学校でのサポート充実を

公明新聞2025年9月23日付 1面

■輿水氏、福島市で要望聴取

 公明党の輿水恵一衆院議員は22日、福島市で人工呼吸器など医療的ケアが欠かせない娘を育てる渡辺未来さん宅を訪れ、育児の悩みや課題、公的支援に関する要望を聴いた。伊藤達也県議が同行した。

 渡辺さんの長女の瑚々ちゃん(6)は、急激な肥満や、うまく呼吸ができなくなる難病「ROHHAD症候群」を患っている。この病は現在世界で100例ほどしか確認されていない。

 瑚々ちゃんは来年から、自宅や病院などで教育を受けられる「訪問籍」で小学校に入学する予定。渡辺さんは「月に10日ほど外泊できるようになり、友達と関われるよう学校に通わせたい」と述べ、通学支援や看護師配置の充実を求めた。

 その上で渡辺さんは「安心して地域で暮らせるよう、小児の呼吸器に対応できる訪問看護ステーションの増設や移動支援を拡充してほしい」と語った。

 輿水氏は「市、県、国で連携し、医療的ケア児とご家族を伴走支援できる体制の構築へ総力で取り組む」と応じた。

■家族支える体制万全に/里見氏、名古屋市の施設を訪問

 超党派の医療的ケア児支援議員連盟で活動している公明党の里見隆治参院議員は22日、社会福祉法人「むそう」(戸枝陽基理事長)が名古屋市と愛知県半田市で運営する医療的ケア児支援施設を視察した。医療的ケア児支援の充実に向け、課題を探るのが目的。安江伸夫前参院議員、地元議員が同行した。

 同法人は東京都、愛知県、宮城県に拠点を持ち、障がい児にデイサービスやホームヘルプなどを提供する支援センター、障がい者が働く飲食店や農地を運営している。

 里見氏らは、看護師が常駐する医療的ケア児の支援拠点(名古屋市)を訪問した。戸枝理事長は、医療的ケア児の家族が疲弊し、放置による虐待が増えていることを強調。在宅支援の充実、行政による相談体制の地域格差解消を要望した。一行は、半田市で同法人のグループホーム、農地、飲食店も訪れた。

 視察後、里見氏は「国会議員と地方議員とのネットワークで、医療的ケア児の家族を支える体制の構築をめざす」と語った。