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(衆院予算委)暫定予算編成が不可欠/防衛装備品輸出拡大、国会の事前承認は必須/小川代表ら中道7議員が質疑
衆院予算委員会は27日、高市早苗首相ら全閣僚が出席して基本的質疑を行い、2026年度予算案の実質審議に入った。先の衆院選で公明党が全面的に支援した中道改革連合から小川淳也代表、山本香苗代表代行、中野洋昌幹事長代行、岡本三成政務調査会長、伊佐進一、長妻昭、後藤祐一の各氏が質問に立ち、予算審議のあり方のほか、給付付き税額控除と消費税減税、外交・安全保障、賃上げ、社会保障、政治改革など、それぞれの問題意識や専門性を生かして活発な論戦を展開した。
■26年度予算案
予算案を巡り小川代表は、学校給食費の負担軽減などについては暫定予算で対応し、防衛増税など国論を二分しかねないテーマは慎重に審議するべきだと主張した。一方、高市首相が予算の年度内成立に言及していることに触れ、衆院解散を決断した時点で「新年度当初は当面、暫定予算でしのぐしかないと決断した上での解散ではなかったのか」とただした。
高市首相は暫定予算の編成について、解散を巡る1月19日の記者会見では「必要になるかもしれない」と発言していたが、今回の答弁では「語る段階ではない」と翻した。
小川代表は、1990年1月解散の後の予算審議では野党に多くの質疑時間が充てられたとして「年度内成立を前提に強行していくことはないと断言を」と迫った。高市首相は「国会の運営は国会で決めることだ」と述べるにとどめた。
■社会保障国民会議
減税と現金給付を組み合わせて支援する給付付き税額控除や食料品の消費税減税を議論する政府・超党派の「社会保障国民会議」への参加の可否を巡って小川代表は、突然の衆院解散で信義が破られたとの認識を示し「いったんリセットして真摯な呼び掛けが必要だ」と述べた。また小川代表は、時限的措置の可能性がある消費税減税と、長期的な政策となる給付付き税額控除の議論を切り分けることを提案。高市首相は、給付付き税額控除が議題の時のみ参加するケースも考えられるとした。
山本代表代行は、立憲民主、公明両党に国民会議への参加が正式に呼び掛けられていないと指摘。高市首相は「(立憲、公明にも)それぞれに呼び掛ける」と語った。
■消費税減税
食料品の消費税減税について、小川代表は「検討の加速」ではなく、必ず実施すると明言するよう迫った。高市首相は、与党・政府として「責任を持ってやっていく決意だ」と答弁し、小川代表は「事実上、やるという断言と受け止めた」と応じた。
山本代表代行は、給付付き税額控除の導入後に「消費税の軽減税率は維持されるのか」と尋ねた。高市首相は「政府・与党として、給付付き税額控除実施までの2年間に限った食料品に関する減税が終了した後は、現行の税率に戻す想定だ」と述べ、軽減税率を維持する考えを示した。
また、後藤氏が減税の実施時期をただしたのに対し、高市首相は26年度内の実施について「可能性としては否定しない」と答弁した。
■外交・安全保障
岡本政調会長は、自由貿易を巡る同志国との関係強化を訴え、環太平洋連携協定(CPTPP)については日本主導で加盟国による首脳会談を開催するよう提案。さらに「日本に常設の事務局を招聘し、ルール作りも主導を」と強調した。高市首相は「素晴らしい提案だ。事務局に関する議論について積極的に貢献したい」と表明した。
長妻氏は、防衛装備品の輸出を非戦闘目的に限定する「5類型」の撤廃を政府・与党が検討していることに触れ、仮に輸出拡大を進める場合は「国会の事前承認が必要になる仕組みを」と力説。高市首相は「国家安全保障会議での厳格審査を経て、政府が主体となって行うことが適切だ」と述べ、否定的な考えを示した。
伊佐氏は政府のインテリジェンス(情報活動)機能強化に関して、政治利用などの暴走を防ぐため、情報機関が政策に関与しないような仕切りが必要だと指摘した。=2面に続く
■(政治とカネ)国民の金銭感覚とズレ/首相、自民議員にカタログギフト
質疑では「政治とカネ」に対する高市首相の後ろ向きな姿勢が改めて浮き彫りになった。
小川代表は、高市首相が衆院選で当選した自民党の全衆院議員315人に各3万円相当、総額1000万円近いカタログギフトを配布したことを取り上げ、「国民の金銭感覚からかけ離れた行為だ」と指摘。高市首相は「違法ではない」「受け取る側も違法ではない」と開き直った上で、1人当たり3万円相当としたのは「結婚式のご祝儀を参考にした」と釈明した。
中野幹事長代行は、企業・団体献金の規制について「議論を進めて、決着をつけるべきだ」と強調。自民党総裁としての見解を求めたが、高市首相は「政治資金のあり方は各党・各会派で丁寧に議論されるべきものだ」と述べて言及を避けた。
中野幹事長代行は、政治資金をチェックする第三者機関「政治資金監視委員会」の具体化に向けた議論の加速も主張。SNSと選挙を巡り、偽・誤情報対策などへの対応の必要性も訴えたが、高市首相は「各党・各会派で議論することだ」との答弁に終始した。