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もっと私たちの意見を聴いて!子どもの権利条例スタート/小中学生が前文作成/兵庫・播磨町
兵庫県播磨町は4月から、子どもの権利が守られる安全・安心なまちづくりをめざし、「播磨町いきる・そだつ・まもる・こどもの権利条例」を施行する。町内に住む小中学生の代表が半年間議論を重ね、条例の前文を作成するなど、子どもたちが権利の主体者として制定に携わってきた。
■半年間議論し、町民へプレゼンも
「私たちは、播磨町に住むこどもです。私たちは、日々の生活の中で、もっと自分の意見を聴いてほしい、もっと受け止めてほしい、もっと認めてほしいと感じています。……」
子どもたち手作りの条例の前文は、人権に対する率直な思いと願いから始まる。小学4年生~中学2年生の子どもたち15人が半年間、学びを深め、意見を話し合ってまとめ上げた。
条例は全36条で構成。子どもの権利を保障するために、町、保護者、子ども施設の関係者、地域住民の役割などを明確にしている。体罰やいじめなど権利侵害に速やかに対処するため、弁護士や大学教員ら第三者の立場から問題解決をめざす「こどもの権利擁護委員」の設置を明記しているのが特徴だ。
町は条例の制定に当たり、子どもの意見を反映させようと、町内の小中学生を対象に子ども会議委員を募集。大人の委員と共に昨年7月から、条例の目的や理念を説明する前文の作成を進めてきた。
委員が話し合う全7回の子ども会議では、前文に入れたいキーワードなどを議論。子どもたちからは、「個性を大事にし合う」「大人や子ども、誰に対しても自分の意見を言う」といった様々な意見が飛び交った。このほか、町内の小中学生を対象にしたアンケートの結果も踏まえた。
また、条例の名前は、町内の小中学生2103人が参加したインターネット投票の結果、「いきる・そだつ・まもる・こどもの権利条例」に決定した。2月に実施された「播磨町人権・同和教育研究協議会研究大会」では、子どもたちが自ら条例の内容や前文に込めた思いなどをプレゼンテーションした。委員の子どもたちに対し、佐伯謙作町長は、「条例作成に携わった成功経験が、大きな自信につながっていく。町の未来を支える核となる人材に成長してほしい」と願いを込める。
■公明町議が後押し
「条例ができたことが本当にうれしい。子どもの権利を守る理念が町民の生活の中に入ってほしい」。播磨町を中心に、人権啓発活動に励む「笑顔をつなげるプロジェクト」の楠瀬樹宜さんは、公明党の木村晴恵町議と共に喜び合った。条例制定は、楠瀬さんにとっても悲願だった。「木村議員の質問が後押しになった」と強調する。
楠瀬さんと子どもの人権問題を巡って意見交換を重ねていた木村町議は、2022年12月定例会で権利条例の必要性を訴えるなど、一貫して推進してきた。