気象庁は28日から、局地的な豪雨を引き起こす「線状降水帯」発生の可能性が高まっていることを知らせる「直前予測」を、大雨や河川氾濫などの警報・注意報を再編した「防災気象情報」と合わせて開始する。同庁は「直前予測の情報が発表された際には、崖や川の近くなど危険な場所にいる人は、周辺の状況や自治体による避難情報などに留意し、速やかに適切な防災行動を取ることが大切」と呼び掛けている。 予測は発生の2~3時間前を目標に「○○県北部」といった一次細分区域単位で発表。同庁ホームページでは、線状降水帯による大雨被害を受ける恐れがある領域を地図上に示した「予測マップ」も提供する。 同庁は、線状降水帯に関する情報発信の改善を段階的に進めてきた。 これまで、線状降水帯の発生を知らせる「顕著な大雨に関する気象情報」(2021年)のほか、半日程度前から大雨の可能性が高いことを知らせる「半日前予測」(22年)を運用。各地方単位で始まった半日前予測は、24年には都道府県単位(地域が広い北海道や島しょが点在する東京都、鹿児島県、沖縄県は域内をさらに細かく分類)にまで狭めた。 今年3月からは、天気予報に使用する「局地モデル」の網目(メッシュ)を2キロメートル四方から1キロメートル四方に細分化して予測精度を向上させるとともに、豪雨発生の確率的な予測へ、多数の予測計算を行う「局地アンサンブル予報システム」の運用も開始。今後は、市町村単位での半日前予測の29年実施をめざしている。 公明党はこれまで、国会質疑や気象観測船の視察などを通して予測精度向上を力強く後押ししてきた。20年10月の参院代表質問では「早期避難に直結する線状降水帯の観測・予測技術の向上は喫緊の課題だ」と強調。21~25年度までの「5か年加速化対策」や、26年度からの「第1次国土強靱化実施中期計画」にも取り組みが盛り込まれた。 ■危機感が伝わりやすく/党復興・防災部会長 佐々木雅文参院議員 近年、線状降水帯に伴う豪雨は激甚化・頻発化しており、災害関連死を含め77人が亡くなった14年の広島土砂災害をはじめ、24年の能登半島豪雨など各地で甚大な被害が起きている。住民の早期避難を促すため、予測精度を高めることは命を守る観点から非常に重要だ。 これまでの「半日前予測」に加え、発生の2~3時間前を目標にした「直前予測」情報が発表されることで、より具体的な危機感が伝わり“自分事”として速やかな避難行動に結び付くことが期待される。 今後、党として、さらなる予測精度向上を後押しするとともに、いざという時に備え、住民の意識啓発や行動変容につながる取り組みを進めていきたい。