滋賀県長浜市は今月、県内初となる「学びの多様化学校(不登校特例校)」を開校し、市内全域から第1期生となる中学1~3年生が入学した。不登校の児童生徒が増加する中、子どもたちの新たな居場所、学びの場として期待が集まっている。
学びの多様化学校は、不登校の子どもたちの実情に合わせ、柔軟なカリキュラムを編成して教育を実施できる文部科学省指定の学校。長浜市は今回、市立浅井中学校の分教室として多様化学校を開校。中学1~3年生まで各学年5人前後、計15人が学ぶ。
入学対象は、市内に住む不登校傾向のある中学生。説明会、体験入学、面接を経て、市教育委員会が設置する入退室審査委員会が入学の可否を判断する。今年度は希望者全員が入学した。
同校では、基本的に通常より短い1コマ40分で授業を実施する。少人数クラスの特長を生かし、一人一人の習熟度に応じて、丁寧な指導を心掛けている。また、体験活動「探求ラボ」の時間は、長浜市の自然や伝統などについて生徒自らテーマを設定。自分自身で課題を見つけて取り組む研究活動を通して、主体性を育む。
■卒業後進路も一緒に未来設計
卒業後の進路は、職場体験やキャリアカウンセリングなどを通じ、「生徒本人と話しながら一緒に長期的な未来設計を考えていく」(同校教員)。通学に当たって制服やかばんの指定はなく、活動に応じて自由に選択できる。また、昼食は給食のほか、お弁当を持参できる。
長浜市の不登校は2024年度で小学生が137人、中学生が230人となり、過去最多の人数を更新した。増え続ける不登校に対し、市は多様な学びの場の確保をめざし、不登校の児童生徒が自分のペースで学習できる多様化学校の設置を決定した。
市教育委員会の担当者は、「不登校の児童生徒の中には進路選択をあきらめてしまう子も少なくない。すべての子どもたちが将来を見据えて学べるような教育環境を整備していきたい」と語っていた。
公明党の鋒山紀子市議(市議選予定候補)は、23年9月定例会で学びの多様化学校の設置を訴えるなど、一環して後押ししてきた。





