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(For Youth 何でも調査班)バイト代、パート代こんなに上がる!?/最低賃金、全都道府県で1000円超へ/過去最大のアップ、社会全体の賃上げに期待

公明新聞2025年9月4日付 4面

 バイト代、パート代が、こんなに上がるの!?--。そんな、うれしい“悲鳴”が聞こえてくるかもしれません。大幅な引き上げが続く最低賃金(時給)について、公明党の取り組みなどを「何でも調査班」のメンバーが語っています。

 支局長 今回のテーマは、最低賃金(時給)の引き上げです。取材してきた内容を、分かりやすく報告してもらえますか。

 アヤカ もちろんです。厚生労働省の審議会は8月4日、2025年度の最低賃金を全国平均で63円アップし、1118円とする目安を決めました。

 ユウタ たった63円と思われるかもしれませんが、引き上げ幅は昨年度の50円を大きく上回り、5年連続で過去最高を更新【グラフ参照】。なんと、全都道府県で1000円を超える見通しなんです。

 アヤカ 特にアルバイトやパートで働いている方に朗報ですね。例えば、税負担などを考慮せず単純計算すると、月80時間働く場合、時給1055円(現行)で年収約101万円だったのが、時給1118円になると年収約107万円に。つまり、「月収約5000円」「年収約6万円」アップします! 生活の足しや「推し活」にお金を回せるかも……。

 支局長 お金の計算が速いね(笑)。ところで、最低賃金の額は、どのように決められているんだい。

 ユウタ 労働者と経営者の各代表、大学教授ら有識者で構成する厚労省の審議会が毎年夏、現在の金額からの引き上げ額を検討します。今回、引き上げ額が決定された1118円は、「ココ」です!

 アヤカ その目安を参考にしながら都道府県の地方最低賃金審議会が検討し、具体的な額を示します。現在、検討中ですが、8月22日時点で、改定額がまとまった28都道府県のうち7割を超える21道県が上乗せを決めました【表参照】。新しい金額は10月ごろから適用されます。

 支局長 社会全体の賃上げへ、最低賃金アップがもたらす効果は?

 ユウタ 取材不足ですみません……。アヤカ先輩、お願いします。

 アヤカ しょうがないわね。最低賃金の大幅な引き上げは、社会全体の賃上げを促す上で大きな意義があります。非正規雇用の賃金水準の上昇につながり、正規と非正規の格差を縮小する効果も期待されます。

 支局長 各都道府県には、経済や雇用情勢を注視しつつ、目安への上乗せを検討してほしいですね。

■公明「5年以内に1500円」めざす

 支局長 公明党の取り組みは。

 ユウタ 党青年委員会(委員長=杉久武参院議員)が16年、19年に行った政策アンケート「ボイス・アクション」で、最低賃金の全国平均を1000円にすることを掲げ、集まった賛同の声を政府に届けるなど強力に推進した結果、23年度に達成できました。

 アヤカ 公明党が今年3月から6月までの間で実施した政策立案アンケート「We connect」にも、「賃上げ」を求める声が多く寄せられました。それを踏まえ、最低賃金は20年代に全国平均1500円まで引き上げ、中間所得層の賃金も後押しされて増えるよう訴えています。

 支局長 それでは、最低賃金アップに必要な政策って何かな。

 ユウタ 大幅な引き上げに企業が対応できる環境を整えることが、重要なんじゃないですかね。

 アヤカ そうね。最低賃金の影響を受けやすい中小企業は、大企業に比べて賃上げ余力が乏しく、使用者側からは、過度な引き上げは経営を圧迫しかねないとの懸念の声が上がっています。こうした声を受け止め、中小企業を支援する取り組みが欠かせないですね。

 支局長 これまで確かな実績を積み上げてきた公明党だからこそ、「やると言ったら、やり切る。」姿勢で頑張ってほしいですね。これからも、公明党に期待したいですね。