鹿児島県日置市は、低出生体重児(リトルベビー)とその家族のサポートを目的に、搾乳機の購入・レンタル費や、母乳を保存するパックの購入費を助成する「低出生体重児等支援事業」を今年度から実施している。同事業の導入を推進してきた市議会公明党の黒田澄子議員に対し、リトルベビーへの支援活動に励む団体から喜びの声が寄せられている。 ■家計の負担軽減へ喜びの声 体重が2500グラム未満で生まれる低出生体重児は国内で約10人に1人とされ、その割合は増加傾向にある。日置市でも、毎年約20人のリトルベビーが生まれ、新生児集中治療室(NICU)などで医療ケアを受けている。 赤ちゃんが入院している間、母親は毎日搾乳を行い、母乳を病院に届ける必要があるため、体力面や精神面だけでなく、経済的な負担も大きい。 同事業は、そうしてリトルベビーを育てる母親を対象に、搾乳機の購入・レンタルや、母乳パックの購入にかかる費用の合計に対し、半額(上限2万円)を助成。一度の出産につき1回限りとなる。 県内で活動する「鹿児島リトルベビーサークル ゆるり」の山元理英代表は、520グラムの子を出産した自らの経験を述懐しながら、「搾乳は目に見えにくい育児であり、その大変さは周囲に理解されづらい」と強調。搾乳機や使い捨ての母乳パックの出費が家計に大きな負担となるため、「母乳で育てたいという気持ちがある一方、経済的な心配もあった」と振り返る。 同支援事業について、「リトルベビーサークル全国ネットワーク」の板東あけみ相談役は「搾乳関連用品への直接的な助成は、全国でも例を見ない素晴らしい試み。他の自治体にも広がってほしい」と評価する。 ■公明市議の提案から実現 母親が思い悩む「見えにくい負担」に光を当てたのが黒田議員だ。 2022年に鹿児島市内で開催された、リトルベビーの成長の軌跡を伝える写真展で山元副代表(当時)と出会ったことを機に、育児に関する不安や苦労などをつぶさに聴き取り、議会質問で支援策の充実を訴えてきた。 とりわけ、24年12月議会では、NICUの視察や、医療従事者、山元代表らとの意見交換を踏まえ、「搾乳機と母乳パックの購入費を助成すべき」と提言。市側から前向きな答弁を引き出すなど、強力に後押ししてきた。 黒田議員は「小さな命を社会全体で守り育てることが地域の未来につながる。今後も、お母さんたちが安心して育児に向き合える環境整備に全力で取り組んでいく」と決意を新たにしている。