2016年1月、沖縄県が子どもの貧困率「29・9%」(15年調査)を発表すると同時期に、政府も本格的な支援に乗り出した。
内閣府は16~21年度までを、沖縄の子どもの貧困対策の「集中対策期間」とし、緊急対策事業を実施。特に、約11億円の予算を活用し、食事の提供や学習支援を行う「子どもの居場所」づくりに力を入れた。公明党も国、県が連携し対策を進めた中で、24年度までに県内227カ所の居場所が整備され、延べ50万人が利用している。
沖縄の子どもの貧困率は現在、21・8%(24年調査)に改善している。県の委託を受けて、10年前の調査から携わる沖縄大学の島村聡名誉教授は「正規雇用への就職率の上昇などを理由に全体の数値は良くなっている」とする一方、「世帯収入の増加が近年の物価高騰に追い付いていない」と指摘。物価上昇分を加味した県内困窮世帯の実質賃金は、21年と比べて23年は8ポイント、24年は12・2ポイントも低下し、悪化が目立つという。
その上で「ひとり親への支援が重要で、運転免許の取得や就労を支援する事業は素晴らしい試み。上から目線ではなく、気軽に支え合い、親子を応援する文化を広げたい」と述べる。
■浦添、八重瀬は独自に導入決定
こうした中、県は26年度、「若年ひとり親家庭生活モデル事業」と銘打ち、未来ネットの取り組みを参考に宿泊型の支援拠点を設置するため、当初予算で2780万円を計上した。
県担当者は「車社会の県内では重要な生活支援になる。年間6人分の予算を確保でき、6、7月には事業を開始したい」と話す。
今回の事業化までは公明党の松下美智子県議らが未来ネットの施設を調査し、議会質問で何度も取り上げ、要望を重ねる中で実現にこぎ着けた。さらに、公明の後押しを受け、市町村レベルにも展開。浦添市と八重瀬町が免許取得支援の事業化を決定している。
松下県議は「運転免許の取得支援は、親の自己肯定感を高める。負の連鎖に陥りかねない家庭を『幸福の連鎖』に転換できる事業で、実施自治体がさらに広がるよう、しっかりと頑張りたい」と語っている。
■県事業化は公明のおかげ、道半ばの施策拡充に期待/一般社団法人おきなわ子ども未来ネットワーク 山内優子代表理事
これまで政府が取り組んだ子どもの居場所づくりは、一定の成果を生み、貧困問題への関心を高めた。ただし、多くの母親を現場で支えてきた実感として、必要な支援策がまだ多く、道半ばである。所得の課題や予期せぬ妊娠へのケアのほか若年のひとり親だけでなく、30代以上の親にも光を当てていく必要がある。
県による運転免許取得支援の事業化は、公明党が何度も議会で取り上げてくれたおかげだ。安定した財源が確保されることになった。
今後はどこの市町村でも、どんな家庭でも安心して子どもを産み、育てていける環境をつくりたい。そのためにも地域で根を張ってくれている公明の皆さんに期待し、頼りにしている。





