公明新聞電子版 詳細ページ

ピックアップ

(東日本大震災15年)「人間の復興」断じて/一人に寄り添う党貫く/竹谷代表、党宮城県本部の創生会議で強調

公明新聞2026年3月9日付 1面

 東日本大震災から15年となる「3・11」を前に、公明党の竹谷とし子代表は8日、宮城県石巻市で開かれた党県本部の復興創生会議であいさつし、「発災後、野党であっても復旧・復興政策を実現する推進力になったのが公明党だ」と強調。風化に抗うとともに、国会議員と地方議員の“不滅”のネットワークで「人間の復興」を成し遂げるまで被災者一人一人に寄り添い続けることを誓い合った。西田実仁幹事長、党東日本大震災復興加速化本部のメンバーらが参加した。

 この中で竹谷代表は、「公明党は発災以降、被災3県の自治体ごとに担当制を敷いて国会議員を割り当て、地元議員と継続的に連携して現地に通い、そこで聴いた要望を国に伝えてきた」と力説。2024年の能登半島地震でも同様にネットワークの力を生かして復興施策を推進してきたと強調した。また、大震災を経験した宮城が“課題解決の先進地”となる重要性を指摘。今一度、被災者の声を丹念に聴くことに徹し、政策や生活課題の解決に反映していくことが、次なる大規模災害への備えにつながると訴えた。

 その上で「インフラがどれだけ整っても、それだけで『人間の復興』は成し得ない。これからも力を合わせて取り組もう」と呼び掛けた。

 西田幹事長は、被災者を支援するさまざまな制度があっても「現場で実際に制度が回っていかなければ意味がない。公明党は行政を厳しくチェックしていく使命がある」との考えを示した。

 このほか会合では、党県本部の議員代表でつくる「人間の復興10年委員会」がまとめた政策提言を発表した。

■大災害に備えて「今できる行動変容を」/識者が講演

 これに先立ち会議では斉藤正美市長があいさつ。公明党のこれまでの支援に敬意を表し、「ハード面の復興事業は完成し、コミュニティー再生も大きく進んだ一方、中小企業のグループ補助金や二重ローン問題など課題は山積している。引き続き、力添えをお願いしたい」と述べた。

 また、東北大学災害科学国際研究所の栗山進一所長が「命を守る防災」と題して講演。災害時に犠牲者を減らす対応策として「直接死」を防ぐ自助防災の重要性を強調し、耐震化や家具固定、感震ブレーカーの設置など「今できる一人一人の行動変容が必要だ」と訴えた。

 東北レインボーハウスの山下高文氏は、震災遺児支援を巡り、進学や就職などで独り立ちしたその先も、交流プログラムを通じた息の長い支援が欠かせないとの見解を語った。

■命守る教訓を伝承/旧大川小など震災遺構を視察

 公明党の竹谷とし子代表らは8日午後、宮城県石巻市の震災遺構などを視察。津波で児童・教職員84人が犠牲となった旧大川小学校に赴き、児童遺族らでつくる「大川伝承の会」の佐藤敏郎共同代表の案内で被災校舎を見て回った。

 当時、小学校6年生の娘を亡くした佐藤共同代表は、平時から本番を想定した防災訓練の重要性を説き、「行動に結び付く本気の防災でなければ意味がない」と強調。その上で「『救えなかった命』が残した教訓を多くの人に伝えてほしい。それが未来の命を守ることにつながる」と訴えた。

 また一行は、石巻南浜津波復興祈念公園を訪問。「がんばろう!石巻」の看板前で献花し、黙とうをささげた。

 視察後、竹谷代表は「震災伝承の大切さを改めて痛感した。党を挙げて防災・減災施策を進める」と語った。