■政府案は抗告、証拠開示に“抜け穴” 中道改革連合、立憲民主、公明3党は28日、都内で日本弁護士連合会(日弁連、松田純一会長)と日本弁護士政治連盟(弁政連、小林元治理事長)と政策懇談会を行った。日弁連・弁政連側は、国会で審議中の、確定した刑事裁判をやり直す再審制度を見直す刑事訴訟法改正案について、政府案は運用面で“抜け穴”があり、冤罪被害者を救済できる制度となるよう、中道など野党3党が提出した対案に沿って修正されることに期待を示した。懇談会には3党の代表のほか、幹事長、政務調査会長らが出席した。 席上、中道の小川淳也代表は、政府の刑訴法改正案と、野党の対案が衆院で並行審議されていることに触れ「証拠開示の徹底をはじめとした私たちの考えが具現化するよう、審議を通して全力を尽くす」と力説した。 日弁連側は政府案について、再審開始決定に対する検察官の不服申し立て(抗告)の「原則禁止」が盛り込まれたものの、「十分な根拠がある場合」は抗告できる余地を残しているなど、「さまざまな課題が残されている」との認識を表明した。 また、証拠開示の範囲を巡り、政府案では再審請求人が直接、証拠の開示を受けられず、証拠開示の範囲が限定されるほか、検察が持つ「証拠リスト」の開示も認められない点などを指摘。「目的外使用」を禁じる規定が含まれていることも問題視した。その上で、野党の対案は、こうした問題を解消するものであり、「冤罪被害者を救える方向への修正を勝ち取ってもらいたい」と述べた。 野党案の筆頭提出者の中道・西村智奈美法務部会長は「この機会を逃せば、いつまた改正ができるのかという危機感を強く持っている。3党で力を合わせ、より良い再審制度を実現できるよう全力で頑張る」と語った。 公明の竹谷とし子代表は、3党で理念の一致を図りながら「人間の尊厳、個人の尊厳を守り抜く政治を貫く」と強調。立憲の水岡俊一代表は「再審法改正案を含め、重要法案がめじろ押しだ。衆参で徹底的に闘う」と述べた。 このほか日弁連側からは、冤罪事件を防ぐための取り調べの可視化や、死刑制度の廃止、選択的夫婦別姓制度の導入などの課題についても議論を深めるよう提案があった。