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新・江戸東京博物館オープン/400年の歴史、文化伝える/東京・墨田区
江戸時代から現代まで、約400年間にわたる東京の歴史や文化を伝える東京都江戸東京博物館(江戸博、墨田区)が3月31日、4年ぶりにリニューアルオープンした。老朽化に伴う大規模改修に併せ、展示内容や構成、空間演出を拡充。早速、親子連れやカップル、外国人観光客など国内外から多くの人が来場し、にぎわいを見せている。
■没入感高める展示や演出/時代の変遷「体感できて面白い」
「模型は細かい部分までこだわっているから、リアリティーを感じたよ。とても興味深い!」。カナダから旅行で訪れた40代の男性が興奮気味に語るように、リニューアルされた江戸博の常設展示室(約9000平方メートル)には、その時代の様子を忠実に再現した模型や実物資料が豊富にそろった。
江戸時代から明治維新までを扱う「江戸ゾーン」では、庶民に身近だった天ぷら屋台や朝顔売りの模型を通路に配置。「まるで江戸時代の町並みを散歩しているような雰囲気」(学芸員)が味わえる。庶民が住んでいた棟割長屋の模型には、室内に入れる部屋が設けられ、住まいの広さや生活用品の配置が体感できる。
明治時代から現代に至る東京の変遷をたどる「東京ゾーン」には、明治期の銀座の象徴である「服部時計店」(高さ26メートル)を実物大模型で再現。関東大震災後の復興集合住宅として建設された同潤会代官山アパートや、浅草花屋敷の門など大型模型が増設され、多くの人がスマートフォンのカメラを向けていた。
新たな空間演出として、天井付近の壁面に巨大スクリーンを設置し、江戸と現代の空をイメージした映像を映し出すなど、没入感を高める工夫が随所に凝らされている。
来館した20代女性は「街や文化が西洋化していく過程を歩きながら体感できて面白い」と声を弾ませた。
江戸博の収蔵品は2024年度末時点で35万点超。常設展観覧料は一般800円。
■公明リード、空襲の証言映像198人分も
江戸博のリニューアルについては、都議会公明党(東村邦浩幹事長)が定例会で繰り返し取り上げ、推進した。デジタル技術を駆使して没入感を高める施設となるよう要望。さらに、戦争の記憶を次世代につなぎ、平和について考える機運を醸成するため、東京空襲関連の資料展示や証言映像を視聴できる環境づくりを訴えてきた。
これを受け、過去に都が収録した198人分の証言映像を視聴できるコーナーが7階の図書室内に設けられた。視聴した男子高校生は「戦争の残酷さが伝わってくる」と感想を述べた。
オープンに先立つ3月30日、都議会公明党は江戸博を視察。東村幹事長は「江戸と東京の文化や歴史を発信する素晴らしい施設だ」と語った上で、「悲惨さが伝わる貴重な空襲の証言を多くの人に見てもらいたい」と力を込めた。