■平和国家の理念と歩み貫け
中道改革連合、立憲民主、公明3党の政務調査会長らは13日、衆院第2議員会館で、防衛装備移転三原則の運用指針見直しと厳格化に関する提言を木原稔官房長官に手渡した。防衛装備品の移転(輸出)に関し、憲法の平和主義の理念と国連憲章の順守の堅持を求めるとともに、殺傷能力の高い武器や政府が初めて判断を行う案件の場合は閣議決定を行うよう提起。一定金額を超える案件は国会への事前通知の義務化検討も求めた。木原官房長官は「政府案で不十分なところがあれば、3党の提案も検討したい」と応じた。
政府は防衛装備品の移転を非戦闘目的に限定する「5類型」を撤廃し、武器を含む完成品の輸出を原則容認する見直し案を検討している。
■拙速な政策転換で国際的信頼失墜も
提言では、防衛装備移転について「拙速な政策転換は、国際的な信頼失墜や平和外交への悪影響を招きかねない」と懸念を表明。その上で、憲法の精神と国連憲章の理念に真に合致した政策遂行を政府に求めるとともに、制度設計を厳格化し、透明性を確保した国会での慎重かつ徹底した議論を通して、国民の理解と納得を得るよう要望した。
具体的には、5類型に関して「シーレーン(海上交通路)防衛」をはじめとする海洋安全保障を念頭に設定された経緯を踏まえ、これまでの政府答弁や政策趣旨との論理的整合性を整理した上で、撤廃の正当性と必要性を国会で説明することを要求。「海洋安全保障分野における防衛装備移転は許容し得る」として、例えば「ドローン対処」「共同訓練」「防空システム」など限定的な装備移転の見直しの検討を訴えた。
また、移転先国家が武力行使を行っている場合は、国際法上の適法性を担保するための具体的な基準や事例をあらかじめ政府が策定・公表するよう要望。相手国政府に対する適正管理の義務付けや再移転規制を徹底し、技術流出や目的外使用、意図しない紛争への加担を確実に阻止するための監視体制を一段と強化することも要請した。
提言後、3党合同安全保障部会の石川博崇座長(公明党参院幹事長)は現行の防衛装備移転三原則に明記された、国連憲章を順守し、平和国家としての歩みを引き続き堅持するとした理念を「空文化させてはならない」と強調した。
<政府に提言した8項目> ①憲法の平和主義の理念と国連憲章の順守の堅持 ②平和外交への影響評価と国際的信頼の堅持 ③防衛装備移転の目的拡大と国会での説明責任 ④海洋安全保障分野における限定的見直し検討 ⑤平和主義と国連憲章に基づく防衛装備移転の厳格化 ⑥完成品移転に伴う政府・国会の重層的関与と厳格審査 ⑦戦略的基準策定と目的外使用を阻止する厳格運用 ⑧国民理解・納得と移転審査の透明性確保





