滋賀県栗東市は今年5月から、市内の公立保育園1園でおむつを定額で自由に利用できる「おむつのサブスクリプション(サブスク)」の実証事業を展開している。おむつを準備する保護者の負担軽減が狙い。公明党の塩見隆市議が利用している民間ウェブサービス上で寄せられた市民の声がカタチになった。 ■1年間の実証実験を展開/ウェブアンケートきっかけ 実証事業を実施する市内の保育園では、1~2歳クラスの28人がおむつのサブスクを利用している。5~6月は無料で利用でき、7月から来年3月までは有料期間になる。料金は月額約2300円。おむつのサイズはS、M、L、BIGの4種類で、おしりふきがセットになっている。 これまでは、保護者が自分の子どもが利用するおむつに記名した上で、保育園に持参する必要があった。現在は、準備の手間が省け、保護者の負担軽減につながっている。加えて、現場の保育士からも、サブスク導入によって「おむつの残量を気にせず使えるようになった」と好意的な声が上がっているという。 「毎日2~5枚の記名おむつを用意し、準備しています。補充を忘れないようにする時間はないほうがうれしいです」。今回の実証事業のきっかけは、住民と議員をつなぐウェブサービス「issues」を通して塩見市議に届けられた市内に住む子育て世代の声だった。 日頃から子育て施策の充実に情熱を注ぐ塩見市議は2024年10月、「保育園のおむつ持参負担を減らしてほしい」と題した政策アンケートをissuesに投稿し、賛否を募った。市民からは、賛成の声が多く集まり、政策実現の必要性を認識した。 その後、塩見市議はおむつサブスクを先行的に実施している大阪府枚方市の保育園を視察したほか、兵庫県三田市、京都府南丹市、滋賀県彦根市に対してアンケートを依頼し、事業実施に当たっての課題を探ってきた。 まとめた調査結果を基に、昨年9月の定例会でおむつのサブスク導入を提案。塩見市議のDX(デジタルトランスフォーメーション)を掛け合わせる現場主義の行動力に裏打ちされた訴えが行政を動かし、今年度からの実証事業スタートへと結実した。 市担当者は「実証事業の結果を踏まえ、来年度以降の全公立保育園への展開を検討していきたい」と話す。 塩見市議は「引き続き市民の声に寄り添い、政策実現につなげていきたい」と意気込む。