東京都文京区千駄木の「団子坂」と呼ばれる都道の急な坂道。このほど、区立汐見小学校の通学路である都道沿いの歩道に掲げられている交通安全標語の横断幕が新しく取り換えられた。この横断幕は約10年前から児童の安全を見守ってきた。公明区議と党員が連携して関係当局に粘り強く働き掛けて実現した。 ■公明区議とスクールガードの党員が連携し、行政、学校などへの働き掛けが実る 始まりは2016年6月。歩道は東京メトロ千駄木駅から近く、通勤通学の時間帯に多くの人で混雑する。都道の両側に歩道はあるが、片方は道幅が狭く通行人同士がすれ違うのも一苦労。党員の深澤敦子さんは、子どもたちの通学を見守るスクールガードを日々務める中で、雨の日に傘がぶつかりそうになったり、児童らがゆっくりと歩く後ろで大人がいら立って舌打ちしたりする様子を目にしてきた。「いつか通行中のトラブルで子どもが危険な目に遭うかもしれない」。感じた懸念を公明党の田中香澄区議に伝えた。 すぐさま田中区議が区側に相談したが、「都道なので区が対応できない」との回答。そうであれば、「私たちが子どもの安全のために動こう」と、深澤さんと共に汐見小学校や同校のPTA、地元町会、警察、東京都の第六建設事務所に声を掛け、合同で現場検証会を実施して問題を共有した。しかし、歩道の拡幅といった大がかりな対策だと数十年はかかる、というのが現実だった。 “ハード面の対策が無理でも、言葉の力で心に訴えかけることで安全が守られるのでは”。田中区議と深澤さんが必死に考えて導き出した妙案が、啓発用横断幕の掲示だった。区担当課や第六建設事務所に、歩道沿いのガードパイプへの横断幕の取り付けを粘り強く求め、学校側には意識啓発の標語を全校児童に考案してもらうよう働き掛けた結果、16年12月に実現。「せまい道 相手にゆずる 思いやり」など四つの標語が歩道から見える位置に掲げられてきた。 ■3月に付け替え新標語を載せる 約10年が経過して横断幕が劣化しており、取り外される可能性が出ていたが、「通学路の安全を守り続けるため、これからも必要だ」と田中区議、深澤さん。汐見小学校が来年に開学100周年を迎えることから、記念事業として新たな交通安全標語の作成を学校側に提案。行政側へ横断幕の付け替えを働き掛けた。 熱意が形となって今年3月、「譲り合い 安心できる この道を」など、汐見小学校の3、4年生が考えた新たな標語を記した横断幕が設置された。 「田中区議が一緒に動いてくれたからこそ、子どもたちを守るための取り組みが実現し、きょうまで続いている。この道を歩く全ての人へ、標語に込められた思いがこれからも届いてほしい」。そう願いながら、深澤さんは通学路に立ち続ける。