米国とイスラエルによるイラン攻撃に伴い、深刻化する石油製品「ナフサ」の不足と値上がり。公明党の竹谷とし子代表らは30、31両日、窮地に立たされている製造業、漁業の現場の声を政府に届け、2026年度補正予算案に対策を盛り込むべく、各地で影響調査を行った。 ■「対策強化、補正で求める」 竹谷代表と秋野公造政務調査会長は30日、福岡県筑前町を訪れ、建築や鉄骨製造を手掛ける株式会社三協工作所で北原学代表取締役らから課題を聴いた。川上多恵県議、石橋里美町議が同行した。 北原代表取締役らは、ナフサを原料とする塗料やシンナーが手に入りにくく、鉄骨を出荷する前に必要な、さび止め塗装に時間がかかっていると説明。そのため、「製品の出荷ができない状況が2カ月以上も続いている」とし、「6月からは鉄骨の製造も引き延ばす予定だ」と窮状を語った。 また、出荷前のさび止め塗装でスプレーを使用する場合、塗料の一部が空気中に飛散することから、「塗料のロス削減のため、作業量が多い手作業のローラー塗装にも取り組んでいる」と厳しい現状を伝えた。 塗料やシンナーの値上がりについては「受注製造している分については価格転嫁が難しく、負担が増している」とも話した。 竹谷代表は、ナフサ不足により、製造業の現場だけでなく、鉄骨の供給先にも深刻な影響を与えていると述べ、「2026年度補正予算案で、ナフサの増産や、中小企業の資金繰りに向けた支援の強化を求めていく」と強調した。 ■漁協「重油確保めど立たず」/香川で原田氏も 公明党の原田大二郎参院議員は31日、うどんのだしに使われる煮干しイワシの特産品「伊吹いりこ」の生産地として知られる香川県観音寺市の離島・伊吹島を訪れ、伊吹漁業協同組合の関係者から物価高騰による影響や課題を聴いた。石山秀和、白川雅仁の両市議が同行した。 松本伊三郎組合長は、6月15日からの出漁を前に、船の燃料などに使用される重油が、昨年は1リットル当たり116円程度だったのに対し、現在は167円程度に高騰して高止まりしている窮状を吐露。「経費が上がっても価格転嫁できない上に、今後も重油が確保できるめどが立っていない」と懸念を示した。 政府が原油の必要量を確保していると強調していることについては「現場の実感とは乖離している。元売り業者への対策を講じなければ、出漁できず仕事ができなくなる」と訴え、早急な対策や支援を求めた。 原田氏は「漁業者が安心して働ける環境を守るため、現状を政府にしっかりと伝え、確実に現場へ届く支援を全力で進めていく」と述べた。