公明党東日本大震災復興加速化本部(本部長=三浦信祐参院議員)は12日、発災15年が経過した震災と東京電力福島第1原発事故からの福島の復興加速化に向けた提言を政府に手渡しました。提言の意義とともに、発災以来、「人間の復興」「心の復興」の具現化に総力を挙げてきた取り組みについて三浦本部長に聞きました。 --発災以降、公明党はどのように復興に携わってきましたか。 震災対応で重要なことは、「現場の実情から政治は何をすべきか」という想像力を持つことです。公明党は国会議員、地方議員とのネットワークを基に、幾度となく現場に入って被災者のニーズを把握し、人に光を当てた復興を一貫して進めてきました。福島の復旧・復興に不可欠な福島復興再生特別措置法など数々の法律や、常磐道や鉄路といったインフラ整備などの実現も現場に着目して形にしてきたものです。 2012年の政権交代直後からは、政府の原子力災害現地対策本部長を公明議員が担い、代々、復興副大臣も歴任する中、福島の浜通り地域を中心に新産業創出をめざす「福島イノベーション・コースト構想(イノベ構想)」や創造的復興の中核拠点となる「福島国際研究教育機構(F-REI)」の創設をリードしてきました。 発災当初、公明党は野党でした。復興に与党も野党も関係なく、一日も早い復興への思いは今後も何ら変わりません。これまで与党として提言を重ね、今年も公明党独自で提言しました。被災した一人一人が安心を実感できる取り組みを加速させていきます。 ■除去土壌の仮置き場の解消速やかに --今回の提言について。 3月と5月、党として現地視察を重ね、課題の個別化、複雑化を痛感しました。被災地域の首長や住民から寄せられた要望を基に、今求められる具体策をまとめました。 提言では、原発事故に伴う除染作業で生じた「除去土壌」が帰還困難区域周辺の仮置き場で保管されていることを踏まえ、中間貯蔵施設に運び、仮置き場を解消するよう求めたほか、45年3月の県外最終処分へ具体的な道筋を示すよう要請しました。 なりわい再建も不可欠です。帰還困難区域のうち、特定復興再生拠点区域(復興拠点)外の一部地域に設けられた「特定帰還居住区域」への帰還意向を持つ住民の営農再開に向けた支援として、外部の農業法人活用などを主張。原発の廃炉に向け、最新技術を活用した本格的な作業移行を求めるとともに、30年が設置期限の復興庁の機能を引き継ぐ組織整備も訴えました。 --復興への今後の決意は。 26年度からの「第3期復興・創生期間」の5年間で山積する課題の解決へ道筋を付けねばなりません。風評、風化に徹して抗いながら、苦闘が続く被災者の思いを代弁し、安心を実感してもらえる環境整備に力を尽くしていきます。国で法制度などを制定するだけでなく、支援を求める人に届いてこそ政策だと言えます。「人間の復興」が成し遂げられるその日まで、被災者に寄り添い続けます。 ■復興庁、特措法、イノベ構想など着実な歩みを後押し 震災対応を巡って公明党は、「人間の復興」を理念に掲げた復興基本法の制定を強力に後押ししました。同時に、復興を迅速かつ一体的に進めるために、各省庁の縦割りを排し、復興にかかる計画立案から実施までを一元的に担う復興庁の設置が不可欠だと提唱し実現。原発事故からの福島の復興・再生を既存の枠組みにとらわれずに進めるための福島復興再生特別措置法の成立をリードしたほか、帰還困難区域の除染やインフラ整備を集中的に行う復興拠点の整備を進めてきました。今なお帰還できていない人も含め、20年代までの希望者全員の帰還も推進しています。 イノベ構想を具現化するため、ロボットや農林水産業、放射線科学などの分野の研究に取り組み、日本の科学技術力・産業競争力の強化をけん引するF-REIについては、構想段階から公明党が一貫して訴えてきました。 ■力強い支援、これからも/内堀雅雄・福島県知事 公明党の皆さんには、東日本大震災と原発事故以降、幾度となく被災地に足を運び、現場の声に真摯に耳を傾けながら、さまざまな政策実現に尽力いただいています。先日、政府に提出された福島に関する提言にも本県の実情が丁寧に盛り込まれるなど、復興・再生を力強く後押ししてもらっており深く感謝しています。 復興は着実に前進している一方、避難地域の復興・再生や被災者の生活再建、廃炉と汚染水・処理水対策、風評と風化の問題など、いまだ多くの困難を抱えています。復興の進捗に伴い新たな課題やニーズも生じており、復興・再生は「第3期復興・創生期間」以降も長く厳しい戦いが続きます。 今後も、福島に思いを寄せてくださる全ての方々と力を合わせ、復興に向けた挑戦を全力で続けていきます。公明党においては、引き続き「真の復興を成し遂げるまで被災地に寄り添っていく」との思いを胸に一層のご支援を賜りたい。