家でも学校でもない“第3の居場所”--。東京都目黒区が今年1月にオープンした「こもれび目黒本町」への反響が広がっている。乳幼児と保護者の交流の場「子育てふれあいひろば」と、不登校の児童生徒を含む18歳までの子どもが自由に過ごせる場として新たに始めた「みんなのひろば」を、時間帯を区切って運用する“タイムシェア”の施設。開所5カ月を前に合計利用者数が延べ2800人を突破した。 ■乳幼児親子が交流(午前9時~午後2時)/児童生徒向け支援(午後2時半~同8時) こもれび目黒本町は、東急目黒線の武蔵小山駅から徒歩で約10分の立地。商店街の一角にある5階建て区営住宅の1、2階(延べ床面積128平方メートル)を改装した。18歳までの子どもとその保護者を対象に、緊急連絡先や予約アプリを登録すれば無料で利用できる。 同施設は“タイムシェア”により、平日午前9時から午後2時までは「子育てふれあいひろば」として、乳幼児や未就学児が楽しめる広々とした空間を提供する。保護者同士の交流の促進に加え、職員による一時保育(有料)や育児相談も受け付けている。 その後、30分間の清掃時間を設けて、平日午後2時半から同8時(小学生の利用は午後6時)までは、児童生徒が過ごしやすい「みんなのひろば」に模様替え。不登校の児童生徒の勉強習慣を支えることを目的に、常時利用できる学習コーナーを開放し、担当職員による個別の学習指導も実施。1階には読書や会話に適したソファを置き、栄養バランスが取れた30人分の夕食を提供する。 施設内はWi-Fiを完備。1階には絵本コーナーや食卓を囲めるU字テーブルをそろえ、乳幼児連れの保護者用に授乳室と、おむつ交換室も設けた。2階の学習コーナー(13席)は個別ブースと大きなテーブルが設置され、状況に応じて使い分けが可能。 学習コーナーについて、週2回ほどのペースで個別指導を利用する小学5年生の女の子は「大きなホワイトボードが書きやすい。楽しく勉強できる」と、うれしそうに話していた。 区放課後子ども対策課によると、区として不登校の児童生徒の居場所確保を目的とした支援施設を、乳幼児親子向けの施設とタイムシェアで運用するのは「初の試み」という。森川志穂施設長は「親子が気軽に交流でき、充実したイベントの開催に力を入れていきたい」と話していた。 不登校支援を巡っては、公明党目黒区議団(佐藤豊幹事長)が一貫して整備を推進。2023年の9月定例会で川原伸昭議員が、26年3月の定例会で浜陽子議員がそれぞれ、学校に通いづらい児童生徒の居場所となる支援施設の設置を、重ねて訴えていた。