「母の日」のある5月--。妊娠中の女性が着用し、周囲に優しい配慮を促すために考案された「マタニティマーク」は、2006年の誕生から今年で20年の節目を迎えた。今では全国的に普及が進み、支援の輪はベビーカーや多胎児への配慮にも広がっている。公明党は子育てに優しい社会の実現に向け、同マークの創設、普及を一貫して推進してきた。
「かばんに付けているだけで安心感がある」「目の前の人がマークに気付いてスッと席を譲ってくれた」「周囲の気遣いに触れ、本当に助かった」--。都内に住む30代女性は、マタニティマークに救われた経験をそう振り返る。
妊娠初期はつわりなどで体調を崩しやすく、母体や赤ちゃんの健康にとって極めて重要な時期とされる。一方、外見からは妊婦かどうか見分けがつかないため「席を譲ってほしい」などと言い出しにくいことも。
そうした「見えない不安」を抱える妊産婦を守るため、06年に厚生労働省が全国共通ロゴを決定。自治体や交通機関を通じた啓発が始まり、現在はバッグに付けるキーホルダーをはじめ、バッジやシールなどさまざまなタイプが社会に定着している。
母子保健分野の国民運動計画である「健やか親子21」の事務局によると、昨年6月に実施したイベント内でのマタニティマークの認知度アンケートでは、97・9%が「知っている」と回答した。
マタニティマークの定着を契機として、近年、支援の形はより細かなニーズに応じたものへと広がっている。
その一つが、公明党が政府に働き掛け、14年に全国統一のデザインとして誕生した「ベビーカーマーク」だ。ベビーカーを安心して利用できるよう、電車やバスの車いすスペースをはじめ、駅構内のエレベーターなどに掲示されている。
24年11月には、こども家庭庁が、双子や三つ子を身ごもる妊婦のために多胎児版のマタニティマークを作成。健やか親子21の公式サイトからダウンロードできる。
マタニティマークの統一は、公明党の強い政府への働き掛けがきっかけとなった。かつては自治体や民間団体が独自のシンボルを運用し、全国的な認知度が低いという課題があったことから、公明党の松あきら参院議員(当時)が05年3月の参院経済産業委員会などで統一化を主張。翌年の全国共通ロゴ決定へと結実して以降、公明党の強みである国と地方のネットワークを生かして、全国への普及を強力に後押ししてきた。
党女性委員会の竹谷とし子委員長(代表)は「公明党はマークの統一化と普及に取り組んできた。マタニティマークの認知が進む一方、着用をためらう方もいるとの話も聴いている。妊婦さんにやさしい、安心して妊娠・出産・子育てができる希望あふれる社会を構築したい」と力強く語った。





