衆参両院の野党国会対策委員長は29日、国会内で会談し、自民党と日本維新の会が提出した衆院比例定数削減法案について、与党が審議を強行することは断じて許さないとの認識で一致した。席上、公明党の平木大作国対委員長は同法案について「民意の反映を揺るがす内容だ。受け入れることができないことを確認したい」と呼び掛けた。 会談で衆参野党国対委員長は、議長の下に各会派が参加する衆院選挙制度協議会で与野党が議論を重ね、秋にも結論を得る方向で合意している中、同日の衆院政治改革特別委員会で与党が強引に同法案の趣旨説明を行い、審議入りしたことを問題視。参院に同法案が送付されたとしても、委員会に付託して審議することはできないとの方針を申し合わせた。 ■中傷動画、首相は国会で説明せよ また、昨年の自民党総裁選などで高市早苗首相の陣営が他候補を誹謗中傷する動画の作成を依頼したとする報道を踏まえ、首相が予算委員会や党首討論で説明を尽くすよう求めていくことでも一致した。 ■皇室典範改正案、静謐な環境で議論すべき 皇族数確保のための皇室典範改正案への対応では、衆参両院議長の下で静謐な環境で議論し、取りまとめてきた経緯を共有。一方で、与党側が強引な国会運営を続けていることから、同改正案を議論するにふさわしい静謐な環境を取り戻す責任を与党に求めていくことを確認した。 会談終了後、中道改革連合の重徳和彦国対委員長は記者団に対し、与党の“数の横暴”について「国会軽視そのものだ。国会が国民の期待に応える形になるよう、衆参の野党が一致したことは非常に大きい」と強調。与党に丁寧な対応を求めていくとともに、衆参正副議長への申し入れを検討する考えを示した。 一方、衆院政治改革特別委では、中道や国民民主党など野党5党が同日、美延映夫委員長(維新)と面会し、衆院比例定数削減法案の趣旨説明を中止するよう要望した。 中道の落合貴之氏は、国会内で記者団に対して「与党だけで法案審議を始め、選挙制度の改革を行うことは異常だ」と厳しく指摘した。 その後、与党は同委で同法案を強引に審議入りさせた。野党5党は反発し委員会を欠席した。