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(生活らしんばん)4月からいよいよ始まる、自転車の「青切符」/走行ルールの意識高める。反則金、最高1万2000円
4月から、いよいよ自転車の違反にも「青切符」が適用されます。この交通反則通告制度は、反則金を科すことで、事故を防ぎ、ルールを守る意識を高める狙いがあります。気を付けるポイントについて、交通ジャーナリストの今井亮一さんに聞きました。
スピード違反や信号無視などの交通違反は原則、「犯罪」です。万引きや盗撮、大麻の使用などと同じ扱いになります。
ただし、比較的に軽い交通違反の場合は青切符が交付されます。この時、「反則金」を納めれば、犯罪として扱われずに手続きは終了します。これが青切符の仕組みです。
一方、酒気帯び・酒酔い運転やひき逃げなどの重い違反には「赤切符」が交付されます。この場合は反則金だけでは済まず、刑事手続きとなり、犯罪として処理されます。
ここで注意したいのは「反則金」と「罰金」は全くの別物という点です。罰金は「刑罰」の一種で、科されると前科が付きます。これに対して、反則金は行政上のペナルティーであり、前科になりません。
そもそも青切符の制度は、1960年代に自動車が急増し、交通違反や事故が増えたことを背景に生まれました。当時は軽い違反も全て犯罪として扱われ、裁判所などの負担が限界に近づいていました。そこで68年から、違反者と当局双方の負担を減らすために、この制度が導入されました。
■反則行為113項目
青切符の対象となる違反は「反則行為」と呼ばれます【イラスト左参照】。これは警察官の判断で決まるのではなく、道路交通法施行令であらかじめ定められています。自転車の反則行為の数は113項目あり、反則金は3000円から1万2000円です。対象年齢は16歳以上となります。15歳以下の違反者は、原則として、指導警告による違反処理となります。
ただし、14歳以上で自転車で交通違反を繰り返した時には、都道府県の公安委員会による「自転車運転者講習」を受ける必要があります。受講時間は3時間で、手数料は6000円ほどかかります。
自転車の違反には、青切符でも赤切符でも、違反点数は付きません。このため、自動車やバイクの運転免許を持っていても、基本的には点数に影響はありません。ただし、非常に悪質な違反や事故を起こした場合は、点数とは別に、最長180日の免許停止といった行政処分が行われることがあります。
青切符では、反則金の納付書が渡されます。これを期限内に支払えば、それで手続きは終了し、前科も付きません。支払わない場合は、改めて納付書が送られてきます。それでも払わないと、刑事手続きに進みます。その呼び出しにどうしても応じない場合は逮捕されることがあります。もしも起訴され、有罪とされた場合は、基本的には反則金と同額の罰金刑になります。
■片耳イヤホンは大丈夫!?
青切符の対象になるかどうかが分かりにくい、身近な二つのケースを紹介します【同右参照】。
まずは「自転車走行中のイヤホン使用」(反則金5000円)です。ポイントは「イヤホンをしているかどうか」ではなく、「安全な運転に必要な周囲の音や声が聞こえているか」です。
片耳だけでも、背後から接近する自動車の音に気付かなかったり、警察官の停止指示に、すぐ反応ができなければ、違反と判断されます。
また骨伝導イヤホンやネックスピーカーなど耳をふさがないタイプだから、大丈夫と判断するのは早計です。例えば、音楽の音量が大きいと、周囲の音が聞こえず、救急車や消防車などのサイレンや車のクラクションに気付かなければ、違反になります。
なお、交通事故は一瞬の不注意で起こります。違反かどうかに関わりなく、“ながらイヤホン運転”はやめましょう。
二つ目は「歩道走行中のベル(警音器)使用」(反則金3000円)です。歩行者に「どいて」と知らせる目的で鳴らすのは違反になります。
自転車が歩道を通行できるのは「自転車通行可」の標識がある場合や、車道が危険な場合などに限られます。歩行者が邪魔だからといって、ベルを鳴らす行為は許されません。