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保育園、より使いやすく/家庭の事情踏まえ運用改善/東京・豊島区

公明新聞2026年2月27日付 6面

 東京都豊島区は今年4月から、区内の認可保育施設を対象に、標準時間(午前7時15分~午後6時15分)の保育や、原則午後8時までの延長保育について、育児休業中の家庭でも利用できるようにする。きょうだいが同じ施設に通いやすくなるよう制度も見直した。それぞれの運用改善は、各家庭の事情に配慮しようという対応。面識のない区民から公明議員へメールが寄せられたのが事の始まり。

■公明議員が相談メールに対応/送り主から喜びと感謝

 2023年8月。公明党の西山陽介区議宛てに、2歳の長男と3カ月の長女の父親である区内在住のAさんからメールが届いた。息子を午前8時過ぎから午後6時ごろまで保育園に預けていたが、妻の育児休業取得に伴って午前9時から午後5時までに短縮されると区から連絡があったという。

 Aさんが長男を保育園に送迎していたが、保育時間が短縮されたことによって仕事にも支障が生じていた。とはいえ、産後の妻に乳幼児である長女を抱えながら長男を送り迎えしてもらうのは負担が大きく、危険でもあり任せられない。「理不尽さを感じざるを得ない」との胸の内がつづられていた。

 Aさんと面識はなかったが、切実な訴えに西山区議の闘志が燃えた。直ちに区担当課へ声を届けて対応を求めるも、“すぐには制度を見直せない”との回答。メールでAさんに対応状況を誠実に報告し、心苦しさをこらえながら打開策を探り続けた。

 25年4月に、今度は3歳と1歳の子どもの親で、同じく面識のないBさんから西山区議宛てにメールが届く。きょうだいが別々の園に通う状況で送迎の負担が大きいことから同じ園への転園を申し込み続けても、かなわなかったという。「同じような家庭が困らないよう検討してほしい」との思いも寄せられていた。

 西山区議はBさんとAさんからの相談を重ね合わせ、“再び勝負をかける時だ”と腹を決めた。区担当課に相談内容を伝え、「保育園を利用する子育て家庭の悩みを解決するために何とか対応すべきではないか」と粘り強く交渉を重ねた。

 「26年度から仕組みを見直せるようにする」。協議の末、区側から前向きな方向性が伝えられた。その上で、25年9月の定例会一般質問に立った西山区議は、AさんとBさんの声を代弁。「預かり時間の運用について柔軟な対応を認めるべきだ」「きょうだいで別園が続くことは、仕事と育児の両立を大きく妨げる深刻な問題だ」と力説した。区側から、制度を見直す答弁を正式に引き出し、声が形になる運びとなった。

 「対応してもらえることになったのですね!」。西山区議からメールで議会質問の報告を受けたAさんは、喜びと感謝の意を返信。その文面には「子育て環境の改善には西山区議のような人が不可欠です」と続いていた。

■育休中も標準利用可能/きょうだい同一園の希望かなうよう配慮

 豊島区は26年度の入園から、各家庭における送迎の実態や負担を考慮し、育児休業中でも標準時間で保育を利用できるようにする。また、延長保育は「育児休業中は利用できない」という原則を維持しつつも、家庭の事情に配慮できるよう運用方針を改めた。

 さらに、入園選考の基準となる家庭の事情を数値化した指数のうち、きょうだいが在籍する保育園に入園・転園する指数を2点から4点に引き上げる。この指数と、年齢上限のある小規模園などから転園する際の指数との合算を認めることで、きょうだいが同じ園に入りやすく改善した。

 区内で長女の咲莉ちゃん(4)と暮らす大門拓夫さん、祐子さん夫妻は、「子育て家庭の友達が『すごい! 助かる!』と喜んでいる」と声を弾ませていた。

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