公明党の西田実仁幹事長と東日本大震災復興加速化本部の三浦信祐本部長(参院議員)は12日、衆院第2議員会館で木原稔官房長官に、発災15年を経た震災と東京電力福島第1原発事故からの福島の復興加速化に向けた提言を手渡した。木原官房長官は「提言をしっかり受け止める」として、課題解決に総力を挙げる考えを示した。同本部の横山信一本部長代理、佐々木雅文事務局長(ともに参院議員)が同席した。 席上、西田幹事長らは福島の復興加速を巡り、公明党はこれまで被災地に幾度となく足を運び、与党として14回にわたり具体策を提言してきたことに触れ、「どのような立場でも、被災地への思いは変わらない。福島の復興が日本の再生には必要だ。今後も公明党は『人間の復興』『心の復興』に取り組む」と強調。「第3期復興・創生期間(2026~30年度)」において一層、個別化、複雑化する課題やニーズに応えるとともに、現場目線で遅滞なく復興を前進させる必要性を訴え、水産業への風評被害払拭も要望した。 提言では、原発事故に伴う除染作業で生じた「除去土壌」について、今も帰還困難区域周辺の仮置き場で保管されているため、中間貯蔵施設に運び、仮置き場を解消するよう要請。45年3月までの県外最終処分については、方針が示されていない30年度以降の道筋を示すよう主張した。 ■帰還住民の営農再開支えよ 帰還困難区域のうち、特定復興再生拠点区域(復興拠点)外の一部地域に設けられた「特定帰還居住区域」を巡っては、帰還意向を持つ住民の営農再開に向けた支援が必要だと強調。外部の農業法人への委託や、近隣他者の農地活用を可能とするよう要望したほか、農業生産法人などと帰還住民のマッチングによる担い手確保を訴えた。 福島第1原発の着実な廃炉に向けては、国が前面に立って本格的な作業に移行するよう主張。避難の長期化に伴い、人口減少と高齢化が同時に進んでいるとして、自治体間の連携による介護施設の整備なども求めた。 30年度で設置期限を迎える復興庁を巡っては、31年度以降も復興事業を進める重要性を強調。復興の基本方針に基づき、第3期復興・創生期間の開始3年後を目途に行う見直しの中で方向性を明確化し、復興庁が持つ予算の調整権などを引き継ぐ組織を整備するよう要請した。 同本部は11日、牧野京夫復興相にも同様の提言を申し入れた。 ■提言のポイント ・除去土壌の仮置き場解消と最終処分の道筋具体化 ・特定帰還居住区域への帰還意向がある住民への営農再開支援 ・福島第1原発の廃炉推進 ・設置期限の2030年度以降も復興庁の機能を引き継ぐ組織の整備