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燃料、広く流通させよ/電気・ガス代、夏場に向け支援を/参院委嘱審査、原油高・供給不安で公明議員訴え
参院は2日、各常任委員会で2026年度予算案に関する委嘱審査を行い、イラン情勢の緊迫化に伴う原油高騰への対応や、医療費の窓口負担を一定額に抑える高額療養費制度の見直しなどを巡り、公明党議員が活発に質疑を行った。=関連記事2面、3面
農林水産委員会で高橋光男氏は、農林水産業や食品加工業で使われるA重油の供給難を巡り「必要な燃料を確実に現場に届けるスピード感ある対応が重要だ」と強調した。
この中で高橋氏は、燃料の流通に関して、離島など過疎地域では、すでに販売店が撤退していることから供給網が機能不全に陥りつつあると指摘。漁業や食品加工の継続に不可欠な燃料が偏りなく過疎地域まで確実に行き渡るよう「配送費の支援や公的関与の輸送確保といった具体策を講じるべきだ」と強く求めた。
山下雄平農水副大臣は、関係省庁と連携して供給の偏り解消に努める考えを示した。
経済産業委員会で石川博崇氏は、3月末で終了した電気・ガス代補助の追加措置について、イラン情勢を巡る影響の長期化が懸念されるため「今後、特に夏場に向けて電気・ガス代が上昇することは十分に想定される」と指摘し、実施するよう要請。「先行的に支援の必要性を判断することが重要だ」と強調し、暮らしや経済を守るための手だてを講じる必要性を訴えた。
赤沢亮正経産相は、イラン情勢の影響を注視しつつ、必要な対応を行うと述べるにとどめた。
このほか石川氏は、LPガスを含めた燃料価格高騰対策に遅れが生じないよう、経産省が司令塔となって対処する体制づくりを求めた。
■停戦を働き掛け、日本が存在感示せ
外交防衛委員会で平木大作氏は、米国、イスラエルとイランの停戦に向けて日本が積極的に働き掛けるよう迫った。
平木氏は「『力による現状変更』が横行する世界で、外交で平和構築に取り組み、国際社会の安定を取り戻すことへの期待が日本に寄せられている」と強調。米国とイラン双方と対話ができる日本が外交面で存在感を発揮すべきだと訴えた。
日本の外交戦略に関しては、各国との文化交流などを通じた関係構築や、親日・知日派の育成に向けた米国とグローバルサウス(南半球を中心とした途上国)へのアプローチの必要性を力説した。
■高額療養費、受診控え懸念/障がい者就労定着へ支援期間延ばせ
厚生労働委員会では秋野公造政務調査会長と川村雄大氏が質問に立った。
医療費の窓口負担を一定額に抑える高額療養費制度の見直しに関して川村氏は、自己負担限度額の引き上げによる医療費削減効果として政府が算出した額は「受診抑制を見込んで得られる給付費の減少額だ」と指摘。全国がん患者団体連合会理事長の天野慎介参考人に、治療断念などの懸念を確認した。天野氏は、現時点でも経済的負担から効果が低い安価な治療薬を選ぶ患者らがいるとして「そういった患者がさらに増える可能性はある」と述べた。
秋野政調会長は、一般就労した障がい者を3年間フォローする就労定着支援事業を巡って、平均勤続年数が延びていると評価した上で、さらなる支援が必要な人もいるとして期間の見直しを提案した。厚労省側は、27年度の障害福祉サービス等報酬改定の中で「検討したい」との見解を示した。