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第51回衆院選の結果分析/中道49議席、比例1043万票
第51回衆院選は、高市早苗首相が通常国会冒頭で解散を断行。解散から投票日まで戦後最短の16日間という超短期決戦となった。公明党と立憲民主党の衆院議員らが中道改革連合(中道)を新たに結党、公明党はその全面支援をしたが、自民党が大勝し、中道は公示前議席を大きく減らした。今回の選挙結果を分析する。
■(7小選挙区で激戦制す)惜敗も重複13人が復活当選
中道は202の小選挙区で公認候補を擁立した。「『高市人気』の波にのまれ」(9日付「読売」)とも評された厳しい情勢の中、7人が当選を果たした。一方、善戦及ばず敗れたのは195人。うち13人が重複立候補した比例各ブロックで復活当選した。
大接戦を制したのは、北海道10区の神谷裕氏。一騎打ちとなった自民元職を、わずか21票上回って競り勝った。香川1区の小川淳也氏も829票の僅差で次点の自民前職を退けた。
このほか岩手1区の階猛氏、京都3区の泉健太氏、鹿児島3区の野間健氏が、自民候補らを振り切って勝利を収めた。
千葉14区の野田佳彦共同代表、宮崎1区の渡辺創氏は逆風にもかかわらず、それぞれ次点と1万票以上の差をつけて当選を勝ち取った。
前回2024年の衆院選小選挙区で当選した候補のうち、埼玉7区の小宮山泰子氏、埼玉9区の杉村慎治氏、東京15区の酒井菜摘氏は次点となったものの、いずれも前回に比べ得票数を大きく増やした。
立憲出身の中道幹部らも涙をのんだ。宮城4区の安住淳共同幹事長、千葉8区の本庄知史共同政務調査会長、奈良1区の馬淵澄夫共同選挙対策委員長らが最後まで追い上げたが、当選に届かなかった。
■(比例選42議席獲得)得票数は自民の半分に迫る
比例区(総定数176)で中道は、全国11ブロックで公示前から23議席減らし、計42人が当選した。
総得票数については、前回(公明と立憲の合計)から709万票減の1043万8801票を獲得し、得票率は18・23%だった。
小選挙区と比例区を合わせた獲得議席では、中道は自民の6分の1だったものの、比例区で得た票数を比べると、中道は自民の2102万票の2分の1にまで迫っている。
ブロック別の獲得議席を前回と比べると、中道は北陸信越ブロックで4議席を維持。一方で他のブロックでは議席を減らした。
得票率のブロック別トップは北海道ブロックで24・60%。都道府県別では鳥取県(28・01%)が最も高く、次いで北海道(24・60%)、福島県(23・56%)、長野県(22・87%)、新潟県(22・60%)の順となっている。
■(自民単独で3分の2超)維新2増、与党で352議席
自民と日本維新の会の連立与党は合計で352議席を確保した。
自民は、単独で衆院の3分の2(310議席)を上回る316議席に。維新は36議席で、公示前より2増となった。衆院で定数の3分の2を上回る議席を確保した与党は、参院で否決された法案を衆院で再可決・成立させることが可能となった。
また自民は、比例の獲得議席が名簿登載者の数を上回ったため、確保できるはずだった14議席を他党に譲った。公職選挙法の規定に基づき、獲得票数の比率に応じて他党に割り振られ、中道が6議席、国民民主党、維新、チームみらいが各2議席、参政党とれいわ新選組が各1議席を得た。
「与党対決」となった小選挙区は85に上ったものの、維新が自民を制したのは近畿のみ。大阪で同党は、全19選挙区のうち18選挙区で勝利したが、大阪19区では自民候補に敗れ、前回成し遂げた全勝が崩れた。大阪以外で維新が勝ったのは京都2区と兵庫2区だった。
一方、自民が大勝したことで、「絶対得票率」と「議席占有率」の間に大きなギャップが生じやすい小選挙区制の特徴が浮き彫りとなった。
■得票は3割弱、議席は8割超
朝日新聞(10日付)では、自民党の小選挙区における絶対得票率が26・9%だったのに対し、議席占有率は、小選挙区比例代表並立制で初めて実施された1996年の衆院選以降、過去最高の86・2%に達したことを報道。過去に自民が大勝した衆院選の小選挙区でも同様の傾向がみられたが、「今回は双方の割合の差が一層大きくなった」と分析している。
■比例議席では過半数下回る
比例区(総定数176)だけを見ると、与党は自民が67議席、維新が16議席の計83議席で、過半数には届かなかった。自民は、他党に振り分けられた14議席を足しても単独過半数に達しなかった。
■(参政、みらいが存在感)国民横ばい、共産は半減
中道以外の野党では、国民が小選挙区8、比例区20の計28議席を獲得。公示前の27議席から1議席増やした。衆院への予算関連法案の提出が単独で可能な51議席を目標に掲げていたが、届かなかった。
参政は昨年の参院選での躍進を受け、自民、中道に次ぐ規模となる190人を擁立。182人を立てた小選挙区ではいずれも敗北したが、比例区で15議席を得て公示前の2議席から大幅に増やした。
衆院選に初めて挑戦したみらいは比例区で11議席を獲得。目標に据えていた5議席の2倍以上の議席を得た。新興政党が存在感を示した形だ。
共産党は小選挙区に158人を擁立したが、唯一の議席だった沖縄1区で敗北し、比例区と合わせ公示前の8議席から4議席に半減。れいわは公示前の8議席から1議席と大きく後退した。
減税日本・ゆうこく連合は公示前の5議席から1議席に減った。日本保守党は公示前の1議席を守れず、議席を獲得できなかった。社民党は国政選挙で初めて議席を得られなかった。