政府は21日、閣議と国家安全保障会議(NSC)で、防衛装備移転三原則と運用指針を改定した。国産装備品の輸出を非戦闘目的の「救難、輸送、警戒、監視、掃海」に限定する「5類型」を撤廃。戦闘機や護衛艦など殺傷・破壊力のある装備品を原則輸出できるようにした。公明党の竹谷とし子代表は同日午前、国会内で記者会見し、日本の安保政策を大きく転換する政府の決定に対し「衆参両院の予算委員会で首相、防衛相が説明する機会があったか。国民の理解を得るための説明が不十分なまま、決定されたことは誠に遺憾だ。国民の理解なく進めていく態度は改めるべきだ」と厳しく指摘した。竹谷代表の発言は大要、次の通り。
■国会の関与強化へ法改正を
【防衛装備品の輸出】
一、3月の参院予算委員会で公明党の西田実仁幹事長が殺傷能力のある武器輸出について「国民の理解が得られていない」と指摘した。世論調査でも半分程度の国民が反対する状況は、現在も変わっていない。日米同盟や同志国の抑止力強化や、継戦能力の観点から国内の防衛産業の強化が狙いであると理解しているが、政府は国民に説明しなければならない。
一、これからNSCで輸出を決定し、国会に事後通知することになるが、国民の理解を得るために国会の関与を強化すべきだ。一定の基準を超えるものは事前に通知し、国会が拒否権を持てるよう法改正すべきだ。
【原油価格の高騰】
一、中道改革連合、立憲民主、公明3党の緊急聞き取り調査では1万2000超の切実な声が寄せられた。調査結果を踏まえた提言を今週にも政府に申し入れたい。
一、現場で懸念されることは石油由来の原料や製品、燃油価格高騰とともに、サプライチェーン(供給網)の寸断や輸出が止まる影響だ。「仕事ができないが、雇用は維持しなければならない」との中小・小規模事業者の過酷な実態が浮き彫りになった。コロナ禍と同様に、休業手当を支援する雇用調整助成金の拡充や資金繰り支援を含め、補正予算の編成を早急に政府に求めたい。
【長野県北部地震、三陸沖地震への対応】
一、被害に遭った方や避難している方に心からお見舞い申し上げます。政府、各自治体は引き続き人命第一で対応に当たるとともに、大きな後発地震の可能性にも備え、被災地や沿岸地域に寄り添った支援に万全を期してもらいたい。
【高市政権半年】
一、首相は「国論を二分する政策」の必要性について国民に十分に説明すべきだが、そうした姿勢が見られない。国民の理解がないまま進めてしまうことで、どのような影響があるのか。国民の命と暮らしを守る取り組みと逆行しないか。そうしたチェック・アンド・バランス(抑制と均衡)を機能させるためにも国会の役割が重要だが、「国会での説明を避けている」と捉えられかねない姿勢は、これから変えるべきだ。





