学校の授業でタブレット端末を使う風景が当たり前になりつつある中、紙の教科書の「代替教材」とされていたデジタル教科書が、正式な教科書として位置付けられることになりました。 ■改正法が成立、30年度から導入 10日の参院本会議で、与党両党や公明党など野党の賛成多数で可決、成立した改正学校教育法により、デジタル教科書も紙の教科書と同様に小中学校の児童生徒へ無償配布されます。2028年度の教科書検定を経て、30年度にも使用が始まる見通しです。 今後、正式な教科書は▽紙▽デジタル▽紙とデジタルの併用--の3形態に。どれを選ぶかは各地域の教育委員会が決定します。 デジタル教科書は、端末上で文字や図表の拡大ができるほか、漢字の振り仮名表示、音声読み上げ、動画、再生速度の調整といった機能が特長。障がいなどで読み書きに困難を抱える子や、日本語が母語でない子の理解度に合わせた学びの支えとなっています。 一方、視力低下など健康への影響を指摘する声もあることから、文部科学省は今秋にも使用上の留意点などをまとめた指針を作成する方針です。 法改正を受けて、公明党の下野六太文科部会長(参院議員)は国会質疑などを通じて「公明党は『多様な児童生徒の学びに対応することが大事だ』と訴えてきた」と強調し、法改正を評価しています。 その上で、質の高い教科書製作は非常に困難な作業であるとし、「できるだけコストに見合う価格設定を文科省に求めていく。また、デジタル教科書は万能ではないため、改めて紙の教科書が持つ良さの再認識も促したい」と述べています。