公明新聞電子版 詳細ページ

ピックアップ

パラ選手「ありがたかった」/競技用車いす・義足に補助/名古屋市

公明新聞2026年3月26日付 7面

■アジア大会出場めざし練習

 一昨年のテニス全米オープン・ジュニア車いすの部(女子ダブルス)で優勝するなど、注目を浴びる名古屋市在住の岡野莉央選手(19)は、今年10月のアジアパラ競技大会出場をめざし練習に精を出す。公明党の近藤和博市議がこのほど、岡野選手の練習会場を訪れエールを送り、あるエピソード話で盛り上がった。

■自己負担半減、公明市議に感謝

 屋内コートに響く軽快な打球音。岡野選手が車いすを俊敏に転回させ、ライン際に落ちた球も素早く拾う。車いすテニスのルールは、返球の際にバウンドが2回まで認められる以外、一般のテニスと同じ。コートを車いすで縦横無尽に移動する。

 岡野選手が扱う車いすは競技用で、両輪をハの字型にしてスピードや回転性能を高めてある。背もたれの奥行きや足の長さなど、あらゆる寸法を測って作るオーダーメード。相場はおよそ50万円と高額だ。

 岡野選手が競技用車いすを初めて購入したのは、2022年。その際に活用したのが、名古屋市が同年から実施している「障害者スポーツ競技用補装具等購入費補助事業」だ。市がスポーツ用の車いすや義足などの購入費を助成する制度で、補助率は9割。支給上限額は25万円で1人1回までだが、「本当にありがたかった」と笑顔で語る。

 それ以前は知人から譲り受けた中古の車いすを使っていた岡野選手。新品が欲しかったが高額で購入をためらっていた。制度を使い、負担は半分に。自分にぴったりの車いすを手に入れ、「プレーの幅がとても広がった。事業の知らせを見た時は『私のための制度じゃん』と思った」と振り返る。

 この制度の“生みの親”が近藤市議。21年11月議会で、今年10月のアジアパラ大会に向けて障がい者スポーツを振興する意義を強調し、選手が使う競技用補装具などの購入費補助制度の創設を求めていた。

 練習の合間、近藤市議に長期的な目標を問われた岡野選手は「パラリンピックで金メダル」と即答。当面は、アジアパラ大会出場をめざし、来月以降、国内外で開催される大会で上位入賞を狙う。「車いすテニスが人生を変えてくれた。活躍して、同じような境遇の人に希望や勇気を届けられたら」と力を込めた。

 近藤市議は「岡野選手の大舞台での活躍を応援します」と目を細めた。一方、補助事業について「対象品目や助成回数を増やすなど、拡充策を探り実現したい。この制度を使うのがアスリートにとどまらず、趣味でスポーツを楽しむ人など、より多くの人にも広がれば」と語った。

パラ選手「ありがたかった」/競技用車いす・義足に補助/名古屋市 2026年3月26日付 | 公明新聞電子版プラス