福祉の充実は現場から--。公明党は11日、ハンセン病療養所や障がい者就労支援の現場に赴き、関係者から話を聴くなど活発な調査活動を行った。 党ハンセン病家族救済対策本部の谷合正明本部長(参院会長)は、鹿児島県奄美大島の奄美市にある国立ハンセン病療養所「奄美和光園」を訪問し、施設関係者と意見を交わした。窪田哲也事務局長(参院議員)、党県本部の県議、市議が同行した。 同園は1943年に開設され、現在の入所者は6人で平均年齢は87・5歳。全国の13国立療養所の中で最も入所者数が少ない施設となっている。 席上、同園の上山卓朗事務長は、高齢化に伴う入所者の減少や看護・介護体制の現状について説明。さらに、園内の歴史的建造物の保存など、今後の展望に触れながら、「入所者が心穏やかに、安心・安全な医療と介護の下で生活できるよう努める」と話した。 続いて、一行は入所者の遺骨が納められた納骨堂の前で献花し、冥福を祈った。このほか、ハンセン病を巡る苦難の歴史を後世に伝える交流会館や、火葬場慰霊碑などの園内施設を見て回った。 谷合本部長は「療養所の永続化や将来構想の実現は喫緊の課題。国と地方のネットワークを生かし、入所者が安心して暮らせるよう全力で取り組む」と語った。 これに先立ち10日には谷合本部長と県議らが同県鹿屋市にある国立ハンセン病療養所「星塚敬愛園」を訪れ、ハンセン病違憲国賠訴訟全国原告団協議会の竪山勲会長と懇談した。 ■障がい者の賃金向上へ/都内で竹谷代表ら 竹谷とし子代表は、働く障がい者の賃金・工賃向上を進めるため、日本財団の支援で行政文書や国立国会図書館の蔵書のデータ化を請け負う東京都内の就労支援施設を訪問した。川村雄大、原田大二郎両参院議員や竹平智春都議、同財団の山本博司氏(元公明党参院議員)らが同行した。 江戸川区にある「自立支援センターむく」が運営する就労継続支援B型「デジタルラボえどがわ」では、区の紙文書をスキャン機器でPDF化し、付箋や名刺の情報も含めて保存するなどの作業を見学。担当者からは、区から仕事をもらうことで一般企業への信頼を構築し受注につながる期待などを聴いた。印刷事業を手がける東京都大田福祉工場(大田区)では、国会図書館蔵書のデータ化が賃金・工賃向上に寄与していると説明を受けた。 視察後、竹谷代表は、賃金・工賃が上がっていく仕組み作りの推進とともに「デジタル分野の仕事が全国の事業所で普及されるよう後押ししたい」と力を込めた。