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(読者の質問にお答えします)学校給食費、無償になるの?/来年4月から公立小学校対象に1人当たり月5200円支給/親の負担、抜本的に軽減

公明新聞2025年12月29日付 2面

■3党協議実務者 山崎正恭衆院議員

 教育のあり方に関する自民、日本維新の会、公明の3党実務者は今月18日、学校給食費の抜本的な負担軽減(いわゆる給食無償化)で合意しました。抜本的な負担軽減とは、どのような内容なのでしょうか。3党協議に携わった公明党の山崎正恭衆院議員に聞きました。

■生活保護受給世帯は「教育扶助」で無償

 Q いつ始まりますか。

 ◆2026年4月から実施されます。対象は公立小学校で、保護者の所得にかかわらず、全ての児童に一律で支援します。基準額に関しては、23年時点の給食費全国平均額(月約4700円)に近年の物価動向を加味し、児童1人当たり月5200円を支援します。

 基準額を下回っている場合は、保護者負担はゼロとなり、逆に上回っている場合は、保護者負担が一部発生します【図参照】。合意文書の名称を「無償化」とうたわず「抜本的な負担軽減」としたのは、そのためです。

 一方、生活保護世帯の給食費は「教育扶助」の対象で、基本的に無償となっています。今回の施策実施に当たっても現行制度の適用を優先するとしており、保護者負担はありません。

 Q 自治体の判断で質の高い給食を提供しているところもありますが。

 ◆地域の実情に合わせた制度とするため、自由度を残してあります。今回、月5200円まで国が実質支援する形となったため、さらに質の高い給食を提供したり、基準額の超過分を自治体が負担したりするなど、各地域で独自に施策を拡充することが可能となっています。大事なことは、子どもたちが喜んで笑顔になる給食の実現です。

■未実施校、不登校にも配慮

 Q 給食を利用していない人はどうなりますか。

 ◆まず給食を実施していない学校については、完全給食の実施に向けて必要となる施設整備などを先行的に支援します。

 不登校や重度のアレルギーといった事情で給食を利用していない児童については、学校設置者である自治体の判断で、支援額を現金で給付するといった対応も可能です。

■財源の地方負担は発生せず

 Q 財源については。

 ◆国と都道府県でそれぞれ2分の1を負担する仕組みとし、国は「給食費負担軽減交付金」を創設して自治体に予算補助します。ただ、あくまで国の責任で実施する施策ですので、地方負担分を地方交付税で全額対応することとし、実質的に地方負担が生じないようにしました。交付税を受け取らない東京都についても、国が2分の1を支援するため現在より財政負担が抑制されることになります。

 その上で3党協議では、公明党は野党であり財源確保にコミットできる立場にないことから、自民、維新の与党両党で安定財源を責任を持って確保するということを確認し、合意しました。

■毎年、実態を調査し基準額を適切に設定

 Q 協議で公明党が訴えたことは。

 ◆公明党は、物価が上昇しても量が減らずに質の高い給食を提供し、かつ保護者の負担を抜本的に軽減させることに重点を置きました。そして、その実現に当たっては「地方負担があってはならない。国の責任で10分の10の支援を」と最後まで主張。その結果、実質的に地方負担が発生しない仕組みとなり、支援基準額についても毎年調査を行い、物価動向も踏まえて適切に設定できるようになりました。

 質の向上でも、有機農業の推進に向けた農林水産省の支援事業の活用を促す方針や、地産地消などに関する好事例の収集・横展開を進めることも合意に盛り込まれました。

 Q 今後の対応は。

 ◆公明党はネットワーク政党です。全国の地方議員と連携し、着実に支援を届けられるよう、自治体の取り組みをしっかりと後押ししていきます。また「教育の党」として政府・与党の取り組みを促し、未来を開く政策を実現してまいります。