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(深掘り国会質問)経済政策の考え方/暮らしの豊かさ基準に/「1人当たりGDP」高める

公明新聞2026年3月3日付 1面

 公明党議員が国会質問で取り上げたキーワードや考え方、質問の背景などを解説する「深掘り国会質問」。1回目のテーマは「1人当たりGDPを柱とした経済政策」です。今後、随時掲載していきます。

 国の経済規模や豊かさを表す代表的な指標が国内総生産(GDP)です。GDPは、国内で生産されたモノやサービスの付加価値の合計で、日本は世界第4位です。

 では、国民一人一人の暮らしは、この経済規模に見合うほど豊かでしょうか。それを示す指標が「1人当たりGDP」です。日本の1人当たりGDPは、世界第38位、先進国で最も低い水準にとどまっています【表参照】。これは、日本の経済成長が必ずしも国民生活の豊かさにつながっていないことを意味します。

 高市早苗首相は「強い経済」を掲げていますが、公明党は「経済成長があるから国民生活が豊かになる」との発想を転換すべきだと考えます。つまり「一人一人の国民生活が豊かになった結果として、国全体の経済も強くなる」という考え方です。公明党が1人当たりGDPを重視するのは、このためです。

■竹谷代表、生活者重視の対策訴え

 この観点から政府の見解をただしたのが、2月26日に行われた公明党の竹谷とし子代表の参院代表質問です。竹谷代表は「高市政権は、成長のスイッチを押しまくるとの強い決意を表明していますが、国民1人当たりGDPはどの程度押し上げるのか。目標を示してほしい」と強調。「『アベノミクス』や円安で大企業の収益は回復しましたが、物価を上回る賃上げに結び付かず家計への恩恵は限定的だった」と指摘しました。

 実際、1998年以降、中小企業を含めた国内企業の経常利益は約5倍、株主還元は約8倍に増えましたが、世界の国々の給料が上がり続ける中、日本では、物価変動の影響を考慮した実質賃金が伸び悩んでいます。

 この現状から竹谷代表は、生活者に重きを置いた経済政策への転換を求め、「物価を上回る賃上げこそが長期的な日本経済の成長に資する人的投資だ」と強調。賃上げに向けては、上場企業が守るべきコーポレートガバナンス・コード(企業統治指針)改訂による労働分配率の向上促進や、価格転嫁で中小企業の賃上げ原資を確保するための取引適正化などを訴えました。