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(公明トピックス)再生医療の進展/iPS細胞製品が世界初の実用化/心不全、パーキンソン病対象、夏以降にも治療で使用
公明新聞2026年3月9日付 1面
さまざまな細胞に変わる能力を持つ万能細胞「人工多能性幹細胞(iPS細胞)」を使った「再生医療等製品」が、いよいよ実用化される。上野賢一郎厚生労働相が6日、iPS細胞から作られた「リハート」「アムシェプリ」の2製品について条件・期限付きで製造販売を承認した。世界初の実用化となり、今夏以降にも治療で使われる見通しだ。公明党は研究・開発を進める環境づくりを後押ししてきた。
リハートは重症心不全の治療で使う製品で、心筋シートと呼ばれる。心臓の表面に貼り付けることで心臓に新しい血管が形成され、組織を修復する。パーキンソン病を対象にしたアムシェプリは、ドーパミンを分泌する神経細胞の機能を補い、運動機能を改善する。
2製品とも、いち早く患者に届けるための条件・期限付き承認制度が適用される。企業は市販後、7年の期限の間に治療に使われた全てのデータを踏まえ、改めて有効性などを判断して本承認を得る必要がある。
公明党は、再生医療の普及を国の責務として定めた再生医療推進法の制定(2013年)など、最先端医療の研究・開発を進める環境づくりを推進。中でも12年に成立した造血幹細胞移植推進法では、移植に使われないさい帯血(へその緒と胎盤に含まれる血液)の提供を公的バンクから受けて研究目的で利用できる規定を明記し、良質なiPS細胞を作り出せるさい帯血の再生医療活用への道を開いた。
こうした動きを背景に京都大学iPS細胞研究財団(山中伸弥理事長)では、日本人の約4割に対して拒絶反応が起きにくいiPS細胞ストックを製造し、国内外の研究機関や企業に提供。今回の2製品にも同ストックが原料として用いられている。