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(新生公明党 識者に聞く)大衆に寄り添う力発揮を/ポピュリズムに抗う「中道」の役割が重要/中央大学教授 中北浩爾氏

公明新聞2025年12月22日付 1面

 --現在の政治状況をどう見ているか。

 中北浩爾教授 今、日本政治は非常に不安定化している。自民、公明という強固で安定した政権の枠組みが続いてきたが、2024年に少数与党となり、両党は連立を解消した。新政権は日本維新の会が閣外協力にとどまり、安定した連立の枠組みとは言えない。財政の健全性を保つことも困難な状況だ。

 政治の不安定化を招いている、もう一つの要因は左右両極のポピュリズムの台頭だ。SNS上では真偽不明で極端な意見があふれ、社会の分断をあおっている。欧州では、左右のポピュリズムがすさまじい勢いで伸長している。日本も確実にその方向に進んでおり、中道がどう踏ん張るか、真価が問われている。

 --中道がなぜ重要なのか。

 中北 例えば「いくら財政出動をしても大丈夫だ」といった極端な主張が横行しているが、常識に基盤を置いて、統治や社会の持続可能性に責任を持たなければ、国が成り立たない。民主主義であるからこそ、大衆に根を張ることも必要だ。統治に責任を持ち、大衆に根を張る役割を中道政党に期待しているし、ぜひ追求してもらいたい。

 ただ、「日本を前に進める」というメッセージを打ち出せなければ、人々の心に響かない。公明党が「中道改革」と掲げるように、前に進めていく「改革」にも意識を置いてほしい。

 --公明党に求める役割は。

 中北 今、政治の最大の課題はポピュリズムだ。ポピュリズムは政党や政治家が市民社会に根差さなくなったことから生まれている。

 その点、公明党は、社会的に弱い立場にある人々を取り残さない形で組織化し、左右に振れることなく中道に導いてきた。そして人間主義を掲げ、国民的な合意形成を進める歴史的役割を果たしてきた。公明党には、本来の強みである大衆に寄り添う力を発揮し、社会に根差した政治を主導することを期待したい。

社会保障改革で合意形成の軸に

 --公明党は「中道改革勢力の結集軸」となることをめざしている。

 中北 軸となるテーマの一つは、社会保障改革だ。日本は団塊ジュニアが65歳以上になる「2040年問題」を抱えている。制度の持続可能性を保ちながら、現役世代が納得できる制度に仕上げていかなければならない。こうした政策を進めていくためにも、公明党が他の政党と連携して核をつくり、合意形成の軸になってもらいたい。

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