■キッチンカー、トイレカーなど、480台の所在明確に 災害時に活用可能なキッチンカーやトイレカーといった車両を事前に登録する国の「災害対応車両登録制度」が、今月で運用開始から1年を迎えた。登録件数は徐々に拡大し、被災地での活用事例も生まれている。公明党が推進してきた。 同車両は能登半島地震で派遣された際、災害関連死の防止につながる避難環境の改善に貢献した一方、同車両の所在地などの情報を国や被災自治体が把握するすべがなく、派遣までに時間を要していた。 こうした実情を踏まえ国は、昨年6月1日に同制度の運用を開始。車両を所有する民間団体や自治体から登録を募り、車両の所在地などの情報をデータベースに一元化し、災害時には被災自治体へ素早く派遣する仕組みを構築した。派遣で生じる燃料費や人件費などは国が最大9割を補助する。 内閣府によると、2030年までに1000台の登録をめざしており、5月29日時点で480台が登録済み。実際、25年8月に熊本県上天草市を襲った豪雨では、同県と災害協定を締結していた一般社団法人「日本ムービングハウス協会」が同制度に登録していた移動式木造住宅「ムービングハウス」を派遣した。 内閣府の担当者は、同制度について「災害協定との“相互補完”の役割も果たしており、官民連携の防災対応が一層厚くなった」と説明。「災害対応に追われる自治体任せにするのではなく、国が制度の活用を助言するなど被災地のニーズに応じた情報を提供し、迅速な支援につなげていく」と語った。 公明党は、被災後の劣悪な環境による災害関連死を防ぐ観点から、避難所へのTKB(トイレ、キッチン、ベッド)の円滑な配備を主張。登録制度の創設を後押しし、被災自治体の負担軽減を図るよう国会質問などで訴えてきた。