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ニンバス

2025年9月12日

新型コロナウイルスの新たな変異株です。オミクロン型から派生したもので、重症化するリスクは従来の新型コロナと同様ですが、患者数が増えています。厚生労働省によると、新型コロナウイルスの1医療機関当たりの患者数は8月18日から24日の第34週まで10週連続で増加し、翌週は微減しましたが、昨年同期で比べると増えています。

ニンバスでの症状の主な特徴は喉の痛みで、従来の新型コロナと同様、発熱やせき、鼻水などの症状もあります。欧米では「カミソリ刃の喉」と呼ばれ、カミソリを飲み込んだような強烈な喉の痛みがあるとして注目されています。一方、長崎大学大学院の迎寛教授(呼吸器内科)は、「これまでのコロナでも強い咽頭痛の症状は見られた。ニンバスになり極めて強くなったとは言えないのではないか」(9月4日付公明新聞)と指摘しています。

流行の背景には夏休みの行楽シーズンで人の移動が活発になり、感染に気づかずに広げていることや、閉め切った部屋で冷房をつけ、換気が悪くなっていること、暑さによる免疫力の低下などが挙げられます。

新型コロナは夏と冬に流行する傾向にあり、過去の感染者数推移では夏場の流行が最長9月中旬ごろまで続いています。ニンバスの流行もしばらく続く可能性がありますが、従来通り、手洗いや消毒、マスクなどの感染症対策が役立ちます。

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