旧優生保護法
障がいのある子どもを「不良な子孫」と位置付けし、社会全体のためには、そうした子どもが産まれてこない方が良いという考え方(優生思想)に基づいて制定された法律です。
1948年に制定され、遺伝性疾患や知的障がいがある人に対して、本人の同意がなくても強制的に不妊手術や人工妊娠中絶を行うことを認めていました。
背景としては、45年の敗戦以降、出生数の増加によって国内の人口が急増して食糧不足などの問題が深刻化したため、「人口の抑制」が国としての課題になっていました。
実際には、法律で対象とされていない人に対しても手術が行われ、96年に母体保護法へ改正されるまでの48年間、少なくとも全国で約2万5000人が不妊手術を受けさせられたとされています。長年にわたって後遺症に苦しむ被害者を生み出すことにもなりました。
この問題を巡っては、2018年に宮城県で旧優生保護法による強制不妊手術が憲法違反であるとして、国を相手に全国で初めて提訴。19年に旧優生保護法のもとで不妊手術を受けた人たちに一時金を支給する法律が議員立法で成立するものの、国の責任を問う流れは全国に広がり、これまで39人が訴えを起こしています。
その結果、最高裁が7月3日に旧優生保護法を「違憲」とし、国に賠償を命じる判決を言い渡しました。これを受けて、岸田文雄首相は裁判の原告らと面会し、政府の責任を認め謝罪。現在も審理が続く全ての裁判で、賠償を求める権利がなくなる「除斥期間」適用の主張を撤回し、和解による速やかな解決をめざす方針を表明しました。
当事者の救済措置に向けて、国会では超党派の議員連盟で議論がスタートしています。公明党は、新たな補償のあり方を検討するため党内にプロジェクトチームを設置。今後、当事者や弁護団の意見を直接聴きながら議論を進めていく方針です。









