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ペロブスカイト太陽電池
2024年12月25日
薄くて軽く、柔軟で折り曲げられる日本発の次世代太陽電池です。2050年カーボンニュートラルの達成に向け、再生可能エネルギーのさらなる拡大は不可欠であり、その切り札として注目を集めています。
現在、主流となっている「シリコン型太陽電池」は耐久性に優れている一方、太陽電池自体が重くて厚みがあり、屋外で耐久性を持たせるためのガラスによる重量もあることから設置場所が限られます。
一方、ペロブスカイト太陽電池は、既存の太陽光パネルでは取り付けが難しいビル壁面など、設置場所を大幅に拡大できると期待されています。製造工程が少なく大量生産ができるため、低コスト化が見込めます。また、主な原料であるヨウ素の生産量は、日本が世界の約3割を占めて第2位です。サプライチェーン(供給網)を他国に頼らずに国内で安定して確保でき、経済安全保障の面でもメリットがあるとされています。しかし、寿命が短く耐久性が低いほか、大面積化が難しいといった課題もあります。
経済産業省は、ペロブスカイト太陽電池の普及促進に向けた戦略を11月28日に公表し、官民で連携して量産技術の確立や生産体制の整備、需要の創出を一体的に進める方針などを盛り込みました。
公明党はこれまで、国会で技術開発の加速化を後押しするよう求めてきました。12月13日に政府に手渡した提言では、ペロブスカイト太陽電池の導入拡大に向けた設備投資の支援を政府に提案しました。
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