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百日ぜき
2025年8月19日
子どもを中心に感染し、激しいせきが続く細菌性の感染症です。けいれん性の激しいせきが数週間から数カ月続くことに由来しています。特に乳児が感染すると重症化して死亡するおそれがあり注意が必要です。
今年は百日ぜきの患者が急増しています。6月中旬以降、毎週3000人以上の感染が報告されており、今年に入ってこれまでの累計感染者数は6万人を超え過去最多を記録しました。
百日ぜきは、せきの飛沫や細菌に触れた手を介して感染することが多く、季節性インフルエンザよりも感染力が強いとされています。風邪症状から始まり、2週間ほどで激しいせきが出て、回復まで2~3カ月かかることも少なくありません。
百日ぜきは、1940年代まで多くの感染者、死者を出していましたが、予防接種が普及し、患者は減少してきました。現在、乳児の予防には、生後2カ月から定期接種として接種可能な5種混合ワクチンが有効です。ただし、接種後から年数が経過した人の発病も見られていることから、厚生労働省はマスク着用、手洗いなどの基本的な感染対策を呼び掛けています。
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