公明党熊本県本部(代表=城下広作県議)は17日、熊本地震からの本格復旧、創造的復興に向け「令和8年熊本地震創造的復興本部」(本部長=同)を設置した。同本部の下に立ち上げた「くらし再建」「なりわい再生」「地域再生」の三つのプロジェクトチーム(PT)は、時間の経過とともに多様化する現場の課題を探り、県への政策提言につなげるため、早速、避難者や事業者らを訪問し、アンケートを開始した。 ■(くらし再建)住まいの安心最優先に くらし再建PTの高瀬千鶴子座長(熊本市議)は、熊本県八代市と氷川町で避難生活を余儀なくされている被災者から現状や課題を聴取した。橋本隆一・八代市議が同行した。 八代市の自宅が全壊し、同市立鏡中学校の体育館に避難している前田義征さん・美代さん夫妻は「いつ避難所が閉鎖されるか、仮設住宅に無事に住めるのか先行きが見通せず不安だ。住み慣れた地域で安心して暮らせるようにしてほしい」と訴えた。 同じく身を寄せる住民からは「自宅の被害認定がいまだ確定せず、罹災証明の発行ができない」「避難所から通院するためのタクシー代の負担が重い」などの悲痛な声が相次いだ。 高瀬座長は「被災状況や課題は一人一人異なる。それぞれの思いに沿った支援が重要であり、その実現に総力を挙げる」と誓った。 ■(なりわい再生)個々の事情に即した支援を なりわい再生PTの本田雄三座長(県議)は、熊本市東区で鉄筋の圧接・溶接工事を手掛ける株式会社「熊本圧接」を訪ね、地震による事業への影響について堂園一代表取締役から話を聴いた。井本正広市議が同行した。 堂園氏は、自社の建物や業務に大きな影響は出なかった一方、取引先が被災し、人材不足や資材搬入ルートの寸断などで工期に遅れが生じていると説明。「建設業は多くの事業者の緊密な連携で成り立っている。個々の事情に応じた迅速かつ細やかな支援をお願いしたい」と話した。 その上で今後、災害発生後に全ての被災者がいち早く生活を立て直せるよう、災害対策のさらなる充実を求めた。 本田座長は「一刻も早いなりわいの再建へ、被災事業者の実態を踏まえた適切な支援策を県、国に求めていく」と語った。 ■(地域再生)防災体制担い手不足懸念 地域再生PTの前田憲秀座長(県議)は、浜田大介・熊本市議と共に、同市南区で市消防団第60分団の橋本秀文分団長に会い、地域防災の現状や課題に関して話を聴いた。 橋本分団長は、消防団による災害への備えや、高齢者、障がい者、子育て世帯の把握などは「ある程度できている」と答えた一方、「住民の高齢化による地域活動の担い手不足が心配」と説明した。 また、地震を踏まえた今後の地域づくりに必要なものとして「これまで以上に地域住民同士の支え合いや、協力体制が大事だ」と語った。 前田座長は「震災を通じて、地域防災の課題や改善点を洗い出すことが重要。普段の活動を改めて見直すきっかけをつくり、地域のつながりをより強固なものにしていきたい」と話した。